nekoSLASH

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ卒業。関西・東京の写真・アート展示のレポート・私見をup。

Photo(写真展@関西)

【写真展】R4.9/6~11 湯澤洋(汤泽洋)「我我 ワレワレ」@同時代ギャラリー

作者も取材先の被写体らも、日本の大学で学ぶ「中国人留学生」である。同じ境遇の士ならではの視点でポートレイト、部屋の中を撮ったドキュメンタリー。本展示では、部屋を借りて住みついても、またすぐに進学や就職で部屋を空けて移ってゆく、その軽さを表…

【写真展】R4.9/10~11/6 「ロバート・キャパ セレクト展 もうひとつの顔」@神戸ファッション美術館

写真関係者で知らない者はいないであろう、超有名人ロバート・キャパ。戦争への従軍のイメージが強いが、民衆の暮らし、異国、有名アーティスト・・・と幅広く撮影してきた。約100点の展示作品でそれら多彩な写真、特に民衆の暮らしを捉えた写真を振り返る。 【…

【写真展】R4.9/3~24 内倉真一郎「浮遊の肖像」@BLOOM GALLERY

暗闇の中で、人々が目を閉じて浮かんでいる。羊膜の中で眠るように呼吸する胎児、そんな無垢さを思わせる肖像写真だ。 【会期】R4.9/3~24

【写真展】R4.8/19~30、9/9~20「input × output 友長勇介・西川善康写真展」@gallery176

「gallery 176」運営メンバーの写真作家2人(友長勇介、西川善康)が、各自のinput(撮影)した写真を、交代してoutputする試み。 自分の撮った写真を、他の写真家にセレクトからプリントまで一切の判断を委ね、それをお互いにクロスさせるという、写真をや…

【写真展】R4.8/13-21 鈴木萌「底翳(SOKOHI)・Chose Commune Edition 出版記念展」@RPS京都分室パプロル

家族や記憶との繋がりをテーマ化した写真集の作家を輩出している「Reminders Photography Stronghold」からまた1人、鈴木萌が京都で個展を行った。 緑内障によって光を、視界を失ってゆく父親の人生と視界を表した作品。同テーマの前作では「穴」によって視…

【写真展】R4.8/11「Nadar(ナダール)京都/大山崎」オープン / 8/11~9/20 藤井春日「迷子の森」

関西にまた新たな写真専門ギャラリーが登場。東京の南青山のギャラリー「Nadar(ナダール)」が、クラウドファンディングによって支援を募り、京都の大山崎に新店をオープンした。 オープン3日後、展示を訪れてみた。こんちは。 【会期】「旅展」R4.8/11~8…

【写真展】R4.7/23~31_高木佑輔「SPIN L'ARTIERE EDITION(普及版)出版記念展」@RPS京都分室パプロル

KYOTOGRAPHIE「KG+SELECT 2021」でも登場した作品《SPIN》、その「普及版」写真集の出版記念展示が「RPS京都分室パプロル」(「Reminders Photography Stronghold」拠点は東京・曳舟)にて開催された。 京町家を改修した黒く背の高い展示空間では、写真集を…

【写真展】R4.7/28~9/11 ケイタタ(日下慶太)「隙ある風景 in 京都 DELTA」@DELTA

本展示は「KYOTOGRAPHIE 2022」ポートフォリオレビュー「DELTA Award」受賞記念展示である。 街の人々が見せる滑稽な瞬間・「隙」を愛着を持ってスナップし、共鳴を持って写真化する作品。京都・出町桝形商店街「DELTA」での展示は、相変わらずお馴染みのス…

【写真展】R4.7/2~8/21 新鋭展(鵜川真由子、野口靖子、石井陽子)@奈良市写真美術館

若手写真家3名を取り上げた「新鋭展」。統一したテーマではなく三者三様の作品だ。 何が「新鋭」なのか? 実は特別な「新しさ」はない。むしろこれまで地道に続けてきた表現が評価され、開示されている。鑑賞者がそこに「今」の眼で解釈を行うのだ。 【会期…

【ART】R4.7/8~10 「ART OSAKA 2022」Galleries Section(写真関連) @大阪市中央公会堂3階

今回で第20回目となる大阪版・現代美術のアートフェア「ART OSAKA」は、「大阪市中央公会堂」と「クリエイティブセンター大阪(CCO)」の2会場で開催される豪華仕様。前者はギャラリーセクションとして3日間、後者は大型のインスタレーション作品展示とし…

【写真展】R4.6/26~7/30 上田順平「形見の鏡」@ビジュアルアーツギャラリー大阪

シンプルに美しく純度のある家族写真だが、構図が良い、差し込む光の具合が良い、色味が良い、愛情あふれる眼差しの温かさが良い。などと言っていても始まらない。 本作は、作者の身に起きた過去の出来事と、2016年に発表した作品、そして両親が作者に注いで…

【写真展&トーク】R4.6/17~28 村中修「Still Lifes on Slow life 2020-2022」@gallery176

「ビジュアルアーツ専門学校」で約40年間勤務し、2014年から大阪校で校長を務めた作者。2020年3月をもって定年退職となり、新型コロナ禍での自粛と重なる生活(Slow life)を送る中で、自宅で撮られた静物写真(Still Life)を発表する。 また、トークでは…

【写真展】R4.5/14~6/18 川田喜久治「地図」@The Third Gallery Aya

関西で川田喜久治の写真集『地図』を4バージョン比較して鑑賞できる、非常に貴重な機会。プリントも写真集も、同じイメージがどれもまた異なるビジュアル世界として迫ってくる。黒の凄み、影の凄み。戦後日本が切り拓かれた、閃光の瞬間の影、ゼロの地点を…

【写真展】R4.5/11~28 「生誕110年記念 新山清 写真展|Kiyoshi Niiyama's Eye #02」@BLOOM GALLERY

戦前~戦後60年代まで、非常に幅の広い写真を撮りまくってきた新山清。 生誕110年という節目の年ゆえ、今年1月には「リコーイメージングスクエア大阪ギャラリー」で、そして「BLOOM GALLERY」でも4月と5月で趣向を変えて、2期に分けて回顧展が催された。…

【写真展】R4.5/20~29_前川朋子・宮脇慎太郎「双眸 ―四国より―」@gallery 176

四国を生活・撮影の拠点としている2名の写真家が合同展示だ。関西から近くて遠い「四国」を、写真家はどう語るのか。キーワードの一つは「自然」、もう一つは「暮らし」だろう。 と考えていたが、書いていたら全く異なる観点に進み、「地方」を語る写真(家…

【写真展】R4.5/14~6/7 深瀬昌久「猫になった男」/【Talk】トモ・コスガ「猫を巡る深瀬昌久の写真表現」@PURPLE

《ベロベロ》《サスケ》《遊戯―A GAME―》の3シリーズからセレクトされた展示で、深瀬が「猫」になる―― 展示キュレーションは「深瀬昌久アーカイブス」の創設者・ディレクターであるトモ・コスガ(以下、呼びやすく「トモ氏」と呼称)が実施し、展示初日の晩…

【写真展】R4.4/26~5/1_みまつひろゆき「Life speed+」、R4.5/3~8_岡田登志夫「モダニストの独白」@同時代ギャラリー

京都・三条通り御幸町角の「同時代ギャラリー」で、私の母校である「大阪国際メディア図書館 写真表現大学」ゼミ在学生2名:みまつひろゆき、岡田登志夫の展示が続けて催された。 2つの展示会期は【KYOTOGRAPHIE】会期中に当たっているが、【KG+】への参加…

【写真展】山下豊 R4.4/22~5/3「439 ROUTE1」@gallery 176 / R4.4/10~5/13「相生湯とモカ」@ビジュアルアーツギャラリー大阪

山下豊は90年代から2000年代にかけて活動し、特に作品『OSAKA』『軍艦アパート』を写真新世紀、個展、写真集などで幅広く展開していた、キャリアの長い写真家である。2016年に亡き父親の故郷である高知県・土佐清水市に移住したが、このたび再び大阪へと戻っ…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8【3】「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」@HOSOO GALLERY・5F(岡部桃、清水はるみ)

「KYOTOGRAPHIE 2022」の主役プログラム「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」レポ・最終回です。5F展示・5名のうち、最後の2名:岡部桃、清水はるみを紹介する。 色彩と廃墟の水圧が見事な岡部桃の叙事詩、色鮮やかで軽みのある清水はるみの博物学。…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8【3】「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」@HOSOO GALLERY・5F(吉田多麻希、稲岡亜里子、林典子)

「KYOTOGRAPHIE 2022」日本の現代女性写真家・10名を特集する展示企画。後半は「HOSOO GALLERY」5Fの吉田多麻希、稲岡亜里子、林典子、岡部桃、清水はるみのうち、前3名をレポートする。(分量の都合により、岡部桃、清水はるみは次号に回します。。) 2…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8 【3】「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」@HOSOO GALLERY・2F(細倉真弓、地蔵ゆかり、鈴木麻弓、岩根愛、殿村任香)

【KYOTOGRAPHIE】プログラムNo.3「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」では、タイトルの通り10名もの日本人女性写真家が1会場「HOSOO GALLERY」(2F、5F)に集結している。 実力、質、テーマの多彩さ、いずれの点でも今年の【KG】において支柱的な展…

【写真展】R4.4/8~5/8「KG+SELECT 2022」(前編:A1~A4_王露、高杉記子、林煜涵、岩波友紀)@くろちく万蔵ビル

「KYOTOGRAPHIE」本体プログラムがゴージャスな空間表現の「写真祭」なら、同時開催プログラム「KG+SELECT」は今が旬の、階段を駆け上がろうとしている写真作家らの闘技場。むしろこっちの方が「写真作品」の実直な現在形を示しており、二つは対の、不可分の…

【写真展】R4.4/8~5/8「KG+SELECT 2022」(後編:A5~A8_飯田夏生実、西村楓、松村和彦、アンナ・ベディンスカ)@くろちく万蔵ビル

「KYOTOGRAPHIE」サテライト展示プログラム「KG+SELECT」・展示8名のうち、残り4名のレポ続編です。意図したわけではないが3名がモノクロ作品なので妙に黒くて暗い記事になってしまった ('o' ) ドキュメンタリー色が強く、作者自身と取材対象者の内面の掘…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8_10個の本体プログラム全体を通じて

10周年を迎えた「京都国際写真祭・KYOTOGRAPHIE 2022」、今回はテーマタイトル「ONE」を掲げ、いつもと変わらず多彩で多様な写真表現を、様々な建築空間をふんだんに用いて展開している。 本稿では、会期1日前に催されたプレス内覧会の様子を元に、KYOTOGRA…

【写真展】galleryMain × gallery 176 交流展「都市風景(アーバンランドスケープ)」_布垣昌邦「洛中洛外観察日記『03_19』」× カワトウ「スーパーメロンショートケーキ」

2022年3月、京都・五条のgalleryMainと、大阪・服部天神のgallery 176とで交流展が催された。両ギャラリーの作家が会場をチェンジして展示を行う企画だ。共通テーマとして「都市風景(アーバンランドスケープ)」が掲げられた。 布垣昌邦「洛中洛外観察日記…

【写真展】R4.2/1~3/1 ビジュアルアーツ専門学校大阪 写真学科認定制作展「VISUAL ARTS SHOWCASE」(クリエイティブフォト専攻)

2年間の学びで得た技術や世界観を発表する修了制作展。多数のクラスが交代で展示をしていくが、私が見たのは「クリエイティブフォト専攻」である。 年齢層の若さもあって、従来だと身近な日常や心象、あるいはストリート・都市景のスナップ写真が主だったが…

【写真展】R4.2/11~2/27 佐伯慎亮「AWAJIMAN」@POL

アワジマン、つまり「淡路人」である。本作は、一家が淡路島に移り住んでからの3年間を写したもので、妻、3人の子供、愛犬の6人家族が自然溢れる新天地で繰り広げる、唯一無二の日々が写っている。 【会期】R4.2/11~2/27(当初2/23までだったが、延長さ…

【写真展】R4.1/29~2/26_石川竜一「いのちのうちがわ」@The Third Gallery Aya

2021年5月発刊の写真集を元にした展示である。2021年3~4月の渋谷のギャラリー「SAI」から1年越しで関西での展示となった。写真集が独特かつ高価で、話題作と聞きながらも目にする機会がなかったので、有難い企画となった。 以下、2/12(土)に行われたギ…

【写真展】R4.2/1~2/12_ オカダキサラ「トーキョーテンペンチーズ」@キヤノンギャラリー大阪

同行した写真仲間が「うめめとはまた異なる観点でのコミカルなスナップ」と評していて、いやもうほんとそうですと頷いた。軽妙と距離感と記録性、それがオカダキサラの強みであり、なかでも写真が都市風景であること、その記録性の高さが梅佳代との最大の違…

【写真展】R3.12/4~12/25_垣本泰美「Merge Imago」@The Third Gallery Aya

光と闇がただただ美しい。森の緑と水辺の青に溶ける光、全てを覆う夜の闇。タイトルの「imago(イマーゴ)」とは「蝶や蛾の成虫」と「両親などの面影」の意味を持ち、「image」を語源とする言葉だ。 本作は2017年に滞在したスウェーデン、ストックホルムの汽…