nekoSLASH

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ卒業。関西・東京の写真・アート展示のレポート・私見をup。

【ART】R3.11/19~11/28_現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ ~いのちの帰趨~」/勝又公仁彦 @両足院、The Terminal KYOTO

建仁寺塔頭・両足院と「The Terminal KYOTO」の2会場で、現代美術展「現代京都藝苑2021 悲とアニマⅡ」が開催された。

13名の出展作家のうち、特に出展数が多く、また他の作家陣とはやや異なる展示形態をとっていた美術家・写真家の勝又公仁彦の展示について書いておく。理由は、最も「個」として、『悲とアニマ』というタイトルに向き合って格闘していたからだ。

 

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【会期】R3.11/19~11/28

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【ART】R3.11/19~11/28_現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ ~いのちの帰趨~」@建仁寺・両足院

京都の「和」の2会場で展開される、現代美術の展覧会。『悲とアニマ ~いのちの帰趨~』というタイトルから想起される喪失感や悲嘆のイメージとは裏腹に、仏教、日本現代美術と「和」の感性とを掛け合わせる展示でした。しなやかでつよい。

まず建仁寺・両足院から観ましょうか。へい。

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【会期】R3.11/19(金)~11/28(日)

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【ART】R3.10/31~11/14_木津川アート2021/チームびゅ(成田直子×成田貴亨)『MIKANOHARA ALBUM』@寺子屋やぎや

「木津川アート2021」の展示プログラムの一つ。イベントの舞台である京都府木津川市加茂町瓶原(みかのはら)」に住む人々によって撮られてきたファミリーアルバム内の写真を複写し、私的に、確かに刻まれてきた無名の歴史を辿る作品である。蔵に収められてきた大量の家財や食器とともに、それらは「川」の形で提示される。

そこには地域の記憶だけでなく、家を深く貫く婚姻制度があった。

 

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【写真展】R3.11/5~11/16_酒航太「ZOO ANIMALS」@gallery 176

想像していた「動物(園)の写真」とかなり違い、予期せぬ動きや姿形が逆に彼らを「何者であるか」同定させず、不思議で奇妙な存在へ至らしめている。肉眼で見るのとあまりに印象が違う、写真の中でしか出会えないフォルム・存在感ということだ。

 

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【会期】R3.11/5~11/16

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R3.10/18~10/30_伊藤真里子「パワフル商店街 ―大好き私の商店街」@GALLERY wks.

旅行先の商店街の写真を撮り溜めてきた作者は、身近な関西の商店街を改めて撮り集めることでそれらを作品化した。高さを揃えた写真をロール上で一直線に提示し、写真を再び商店街化させている。

 

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【会期】R3.10/18(月)~10/30(土)

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R3.9/28~10/29_カワトウ(Kawatou)「DAILY HASSLE TIME MACHINE」@ビジュアルアーツギャラリー・大阪

空き地を撮る写真作家、カワトウの展示である。「空き地」の空白を造形として撮っているのか、空き地から見える「裏側」の光景を撮っているのか、土地が「空く」現象を撮っているのか、空き地が触発する意味性からの解放や弛緩の感覚を撮っているのか、空き地がノスタルジーや癒しをもたらすのか、意味の無さを反発として見せようとしているのか、こうした様々な読み方が可能なのがカワトウ作品である。

 

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【会期】R3.9/28(火)~10/29(金)

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【写真展/KG+】㉔横山隆平「THE WALL SONG」、㉕マリアム・コードバチェ×垣本泰美「Poetry of Clothing」@GOOD NATURE STATION

京都・河原町の複合商業施設「GOOD NATURE STATION」4Fギャラリースペースにて、KYOTOGRAPHIEサテライト展示【KG+】が9月、10月と続けて催された。

都市の壁面イメージを重ねに重ねて写真の被膜に都市を現わす横山隆平、マリアム・コードバチェの制作した神祇装束を宙に浮かせる垣本泰美である。

 

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【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(4)二条城展示_④リシャール・コラス、⑤片桐功敦、⑥ダミアン・ジャレ&JR、⑦小原一真、⑧四代田辺竹雲斎

KYOTOGRAPHIE本体プログラム、二条城編です。

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これは、9月18日のKG開始日どころか、9月17日のプレス内覧会でも「公開時期未定」で伏せられており、翌週で段階的に開場、9月23日にフルオープンとなった。

内容は、2011年・東日本大震災の記憶と声を「今」に伝えるもので、今年のKGテーマ『ECHO』の核となっている。

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【写真展/KG+SQUARE】(後編)<2F>㊿ジュリアン・レヴィ、(S2) IWPAスペシャル展示 、<3F>㊼イルデフォンソ・コラッソ、シラッセ・サロモーネ、㊽フォスター・ミックリー、㊿KG+ PHOTOBOOK FAIR、アジアにおける写真集の動向展

【KG+SQUARE】後編、2F途中から3F「KG+フォトブックフェア」までレポです。

KG+の写真展示をビルに集めただけでなく、4日間限定ながら写真集・ZINEの即売会が催されるなど、独自色のある会場となっていた。楽しかったなー。写真界隈の祭りがもっとこうなんか広がっていったらいいんですけど。みんな写真集読もうで。

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【写真展/KG+SQUARE】(前編)<1F>㊸石山和広、(S1)京都中央信用金庫、<2F>㊹伊藤妹、㊺横山大介、㊻鷹巣由佳

JR京都駅からほどなく「京都中央信用金庫・旧厚生センター」建物をフルに使って、KYOTOGRAPHIEサテライト展示・特別企画「KG+SQUARE」が、今年初めて開催された。

KG+参加作家の展示をダイジェストで紹介するほか、各部屋での「KG+」展示、そして期間限定で「KG+PHOTO BOOK FAIR 2021」:写真集やZINEの即売会などが、一つの建物内で催されている。うれしいな。

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前編では会場1Fと2Fの途中まで紹介します。

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【写真展/KG+】⑫MUGA、⑬成田貴亨、⑮ふくだぺろ+ゆみ、澤崎賢一、ベサンスン

KYOTOGRAPHIEサテライト展示「KG+」のレポも進めていきましょう。

まず3つのプログラム:⑫MUGA、⑬成田貴亨、⑮ふくだぺろ+ゆみ、澤崎賢一、ベサンスン、を紹介する。(No.はMAPに準拠)

 

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【写真展/KG+】(52) 外山亮介「トンネル」 @三条両替町ビル

今年度の【KG+】のなかで、いや、KYOTOGRAPHIE本体を含めた中でも異彩を放ち、重みがあったのがこの展示だ。

他の会場では断られたため、KG主催者の配慮により「KG+SELECT」会場での展示となった本作は、巨大な開発計画に当事者として直面した作者が抱いた不安と疑問の諸々を、写真とともに赤裸々なまでに書き連ねている。鑑賞後も何かがずっと胸に残る。

 

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