Photo(写真展)
私の知らない西成・あいりん地区(釜ヶ崎)に、「私が」立ち会っている実感が生じたことが驚きだった。
完成度と密度が高い。 ハンドアウトに詳細かつ簡潔に、各階の展示構成、作者のコンセプト、会場(東條會舘写真研究所)と写真との関わりが書かれており、実際その通りに理知と情とが収め/治められていて、展示のお手本のような展示である。
2024.10/19(土)「森の芸術祭 晴れの国・岡山」ツアー、時間切れのため蒜山で打ち止めです。1日で回るの全然無理でした。 蒜山の「GREENable HIRUZEN」には川内倫子、上田義彦の作品があるので、見ずには帰れないのですわ。
1970年大阪万博(日本万国博覧会)の跡地に整備された「万博記念公園」の森。通称「万博の森」。 自然と人間のあるべき関係性を、そして人は未来にどうありたいかを、森は問いかけてくる。
普通のポトレじゃない。一人の「彼」が複数の人物に見える、その揺らぎについて。音楽活動、ライヴでの「表現」と、写真による「表現」との二つが並行され、重なるところについて。
丹野章、1950年代「サーカス」は知っていたが、1960年代以降の「地底のヒーローたち」は知らなかったし初見だった。炭鉱!
パワーだ。ライヴだ。
日本で初となるアン・ジュン(Ahn Jun)の体系的な個展。「Self-Portrait」シリーズのあまりのヴィジュアルの良さに却って見えづらくなっていたアン・ジュンの本当の姿と思考の幅広さ、本展示の最大の成果はそれらを伝えたことにあるだろう。
現代美術家、写真家3名のグループ展。華やかなポートレイト作品が集うが、三者ともそれぞれに異なる点でオリジナリティを問うものだった。
【KG+】2024.4/4~6/9_BALL GAG「Hype(Loop)Core」@BnA Alter Museum 【ART】2024.4/4~22「Drago(Loop)Core」@京都蔦屋書店
「BALL GAG(ボール・ギャグ)」、一体何者なのか、性別もグループなのかも分からない名義のアーティスト。そして展示も得体が知れない。写真? 彫刻? 「KYOTOGRAPHIE」シーズンに「KG+」枠で催された個展「Hype(Loop)Core」と、同時に展開された個展「Dr…
「KG+SELECT 2024」レポ後編・残り5組やっていくぞ。 (何穎嘉、蔡昇達、アビシェーク・ラジャラーム・ケーデカル、劉星佑、宇佐美雅浩)
ドキュメンタリー性に何を加えて多角的に展開させるか。 現実の社会性に演出・演技が加わり、写真表現の可能性がまた一つ広がってゆく。
「KYOTOGRAPHIE」運営側もまた写真作家なのだ。 そんな7名のグループ展である。
【KG+】No.06_田口るり子「OPEN YOUR EYES」 目と手が強烈に印象に刺さる。
昨年度「KG+SELECT 2023」出場作家3名が集い、写真という枠組みの変容についてそれぞれの視点から可視化する試み。 だが、本展示は難問である。どうしましょうか( ◜◡^)っ
「KYOTOGRAPHIE」京都国際写真祭 2024、今年のテーマタイトルは「SOURCE」。 が、毎年のことながら、どの展示もコンセプトに縛られることなく構成・見せ方が特徴的で、ぜんぶ「インスタレーション」と言ってしまいそうになる。 なので、全13個のプログラム全…
虚ろなる自演的実践を繰り返す、特殊詐欺グループ「Hijack Geni」犯行のすべて。
enocoで開催されたTIPAアートプロデュース2024「徳永写真美術研究所に関わる作家7人の個展と研究活動の報告展」の個展のうち、東松至朗の個展を別途取り上げる。撮影の数、場所、期間が膨大なプロジェクトであるからだ。
TIPAアートプロデュース2024「徳永写真美術研究所に関わる作家7人の個展と研究活動の報告展」、企画全体のレポ。普通の「写真展」だと思って行くとかなり混乱する(しました)。 写真という枠に全く囚われないジャンルレスな手芸的な作品と、従来からお馴染…
2年目となる写真を専攻する大学・専門学校の選抜展。東京、名古屋、京都、大阪、福岡の全12校・12名の学生が一堂に会する、貴重な機会である。 日本全国から12名もの若きセンスと才能を一堂に集めれば、それはさぞ多彩さが昂じてカオスな空間になるのではな…
「植物図鑑」を標榜した中平卓馬とその作品・表現行為が、蛇のごとき滑らかな鱗を持つ爬虫類、時を渡る蛇のように立ち現れたのだった。
京都芸術大学の通信教育課程では「写真コース」が独立したコースとしてあり(通常の大学カリキュラムのほうは「写真・映像コース」とまとめられている)、毎年多くの卒業生の展示を見ることができる。 今回の2023年度も展示室(NA102)とギャルリ・オーブへ…
抑制の効いた写真の流れ。登場人物それぞれの存在という「糸」を等しく、一定のペースで編みこんで、一枚の「布」へと成らしめるがごとき作品である。23歳の作者が16歳の頃から撮り続けてきた「家族」は、文体によって貫かれていた。
私の母校である「大阪国際メディア図書館 写真表現大学」のゼミ生3名が、同じギャラリーのフロアを分割し、個展(写真展)を同時開催した。 「里庭」「裏庭」「気持ち」、三者三様の表現に何が見えるのか。
前回のプレスツアー時に招待券をいただいていたので、安井仲治をおかわりです。 今回はフリースタイルで気付きをさらさらと書いておきましょう。あ、いつもフリーか。フリーのおかわり。
家。家族。実家。 永遠にありそうで、はっと気付いた時には手から離れ、既に失われていたりする。 時にはこうして顧みる時間が必要なのだと思った。
この1年間、地味に入江泰吉の常設展が良かった。昔と明らかに何かが変わった。 今回は「世界遺産登録25周年記念」ということで、約70年前の奈良の風景、寺社仏閣が幅広く紹介された。
「あ³(あの3乗)展」。奈良女子大学、アーティスト3組(藤岡亜弥、SHIMURAbros、Ahn Jun)、そして入江泰吉記念奈良市写真美術館が新たなプロジェクトで、新たな展示空間を切り拓く。「あ」はアーティストの「あ」? アート? アイデンティティー?
2023年10月3日、78歳で逝去した野村仁をしのぶ展示コーナーが「コレクション展」に設けられた。実験み溢れる初期作品が並び、京セラ美術館のコレクション展特集「Tardiologyへの道程」(2023.10/27-12/17)からバトンを受け継ぐ形となった。
1903年生まれ、1942年没。享年38歳。今年で生誕120年を迎える安井仲治の特別展である。 その足跡からは、アマチュアならではの豊かで先鋭的な写真表現の幅を知ることが出来るとともに、その豊かな表現の場であった日本が窮屈な戦争国家へ転じてゆく中で、作…