nekoSLASH

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ卒業。関西・東京の写真・アート展示のレポート・私見をup。

Photo(写真展)

【ART】R3.11/19~11/28_現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ ~いのちの帰趨~」/勝又公仁彦 @両足院、The Terminal KYOTO

建仁寺塔頭・両足院と「The Terminal KYOTO」の2会場で、現代美術展「現代京都藝苑2021 悲とアニマⅡ」が開催された。 13名の出展作家のうち、特に出展数が多く、また他の作家陣とはやや異なる展示形態をとっていた美術家・写真家の勝又公仁彦の展示について…

【ART】R3.10/31~11/14_木津川アート2021/チームびゅ(成田直子×成田貴亨)『MIKANOHARA ALBUM』@寺子屋やぎや

「木津川アート2021」の展示プログラムの一つ。イベントの舞台である京都府木津川市加茂町の「瓶原(みかのはら)」に住む人々によって撮られてきたファミリーアルバム内の写真を複写し、私的に、確かに刻まれてきた無名の歴史を辿る作品である。蔵に収めら…

【写真展】R3.11/5~11/16_酒航太「ZOO ANIMALS」@gallery 176

想像していた「動物(園)の写真」とかなり違い、予期せぬ動きや姿形が逆に彼らを「何者であるか」同定させず、不思議で奇妙な存在へ至らしめている。肉眼で見るのとあまりに印象が違う、写真の中でしか出会えないフォルム・存在感ということだ。 【会期】R3…

R3.10/18~10/30_伊藤真里子「パワフル商店街 ―大好き私の商店街」@GALLERY wks.

旅行先の商店街の写真を撮り溜めてきた作者は、身近な関西の商店街を改めて撮り集めることでそれらを作品化した。高さを揃えた写真をロール上で一直線に提示し、写真を再び商店街化させている。 【会期】R3.10/18(月)~10/30(土)

R3.9/28~10/29_カワトウ(Kawatou)「DAILY HASSLE TIME MACHINE」@ビジュアルアーツギャラリー・大阪

空き地を撮る写真作家、カワトウの展示である。「空き地」の空白を造形として撮っているのか、空き地から見える「裏側」の光景を撮っているのか、土地が「空く」現象を撮っているのか、空き地が触発する意味性からの解放や弛緩の感覚を撮っているのか、空き…

【写真展/KG+】㉔横山隆平「THE WALL SONG」、㉕マリアム・コードバチェ×垣本泰美「Poetry of Clothing」@GOOD NATURE STATION

京都・河原町の複合商業施設「GOOD NATURE STATION」4Fギャラリースペースにて、KYOTOGRAPHIEサテライト展示【KG+】が9月、10月と続けて催された。 都市の壁面イメージを重ねに重ねて写真の被膜に都市を現わす横山隆平、マリアム・コードバチェの制作した…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(4)二条城展示_④リシャール・コラス、⑤片桐功敦、⑥ダミアン・ジャレ&JR、⑦小原一真、⑧四代田辺竹雲斎

KYOTOGRAPHIE本体プログラム、二条城編です。 これは、9月18日のKG開始日どころか、9月17日のプレス内覧会でも「公開時期未定」で伏せられており、翌週で段階的に開場、9月23日にフルオープンとなった。 内容は、2011年・東日本大震災の記憶と声を「今」に伝…

【写真展/KG+SQUARE】(後編)<2F>㊿ジュリアン・レヴィ、(S2) IWPAスペシャル展示 、<3F>㊼イルデフォンソ・コラッソ、シラッセ・サロモーネ、㊽フォスター・ミックリー、㊿KG+ PHOTOBOOK FAIR、アジアにおける写真集の動向展

【KG+SQUARE】後編、2F途中から3F「KG+フォトブックフェア」までレポです。 KG+の写真展示をビルに集めただけでなく、4日間限定ながら写真集・ZINEの即売会が催されるなど、独自色のある会場となっていた。楽しかったなー。写真界隈の祭りがもっとこう…

【写真展/KG+SQUARE】(前編)<1F>㊸石山和広、(S1)京都中央信用金庫、<2F>㊹伊藤妹、㊺横山大介、㊻鷹巣由佳

JR京都駅からほどなく「京都中央信用金庫・旧厚生センター」建物をフルに使って、KYOTOGRAPHIEサテライト展示・特別企画「KG+SQUARE」が、今年初めて開催された。 KG+参加作家の展示をダイジェストで紹介するほか、各部屋での「KG+」展示、そして期間限定で…

【写真展/KG+】⑫MUGA、⑬成田貴亨、⑮ふくだぺろ+ゆみ、澤崎賢一、ベサンスン

KYOTOGRAPHIEサテライト展示「KG+」のレポも進めていきましょう。 まず3つのプログラム:⑫MUGA、⑬成田貴亨、⑮ふくだぺろ+ゆみ、澤崎賢一、ベサンスン、を紹介する。(No.はMAPに準拠)

【写真展/KG+】(52) 外山亮介「トンネル」 @三条両替町ビル

今年度の【KG+】のなかで、いや、KYOTOGRAPHIE本体を含めた中でも異彩を放ち、重みがあったのがこの展示だ。 他の会場では断られたため、KG主催者の配慮により「KG+SELECT」会場での展示となった本作は、巨大な開発計画に当事者として直面した作者が抱いた不…

【写真展/KG+SELECT】(後半)⑥藤井ヨシカツ、⑦吉田多麻希、⑧山本郁、⑨フレデリック・メリー @三条両替町ビル

「KG+SELECT」2021の後編、全9組中4組をレポート。後編は、⑥藤井ヨシカツ、⑦吉田多麻希、⑧山本郁、⑨フレデリック・メリー を紹介する。 なお、10/16(土)夕方、「KG+SELECT 2021 "Grand Prix by GRAND MARBLE”」、今年度「KG+SELECT」最優秀賞として、吉…

【写真展/KG+SELECT】(前半)①ルル・ダキ、②鈴木萌、③高木佑輔、④苅部太郎、⑤林田真季 @三条両替町ビル

「KYOTOGRAPHIE」サテライト展示「KG+」の中でも、審査委員会の審査を経て選抜された作家によるグループ展示が「KG+SELECT」だ。これまでは元・小学校の校舎を会場としていたが、今回は急遽変更になり、KGインフォメーションセンターの入った「三条両替町ビ…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(9)_⑮アニエスベー「Les Drôlesses」@BAL LAB(京都BAL 4階)

あのアニエスベーです。ブランド「agnes b.」の創始者ですよ。 絵のほうはフランス人美術家クレール・タブレ(Claire Tabouret)の作品で、その肖像画で着せ替えをした写真がアニエスベーの作品である。小さいコーナーだが、2020年春の新型コロナ禍・ロック…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(8)_⑭榮榮&映里(ロンロン&インリ)「即非京都」@琵琶湖疎水記念館

「KYOTOGRAPHIE」本体プログラム⑭・榮榮&映里(ロンロン&インリ)は、蹴上、南禅寺のあたりに位置する「琵琶湖疎水記念館」で催された。KG本体プログラムの中で一つだけ離れた会場だったが、記念館の屋内外のスペースを大胆に用い、他の展示と別格のスケールで展…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(7)_⑫トマ・デレーム「Lēgumineux 菜光 ―ヴェルサイユ宮殿の古代種―」、⑬八木夕菜「種覚ゆ」

KYOTOGRAPHIE 2021プログラム⑫トマ・デレームと、⑬八木夕菜の展示は「建仁寺」内の「両足院」で開催された。どちらも植物の「種」に関する作品である。暮らしの中で流通している野菜や果物について顧みる機会となるだけでなく、「和」の建築空間に「写真」が…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(6)_⑩リャン・インフェイ(梁莹菲)「傷痕の下」、⑪ディヴィッド・シュリグリー「型破りな泡」

KYOTOGRAPHIE本体プログラム、祇園の北西エリアにあたる三条~四条のビル(Sfera、ASPHODEL)で展開された2つの展示を紹介する。 ⑩リャン・インフェイ(梁莹菲)は性暴力サバイバーの証言を基にした作品、⑪ディヴィッド・シュリグリーはシャンパンメーカー…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(5)_⑨ンガディ・スマート  a)「多様な世界」、b)「ごはんの時間ですよ」

南アフリカ・シエラレオネ出身のンガディ・スマートは、フライングタイガー河原町店の3階と、出町桝形商店街(アーケード、「DELTA」)の2カ所でそれぞれ展示を行った。 前者は更に3つの小テーマから構成され、ドキュメンタリーからコラージュまで幅広く…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(3)_③MIRRORS Manga meets CHANEL Collaboration with 白井カイウ&井水ぽすか

今年のKYOTOGRAPHIEの中で、最も「これ、ほんまにどうなるんやろう…」と勝手に危惧していたのが、この展示。 CHANELとマンガのコラボ、しかも『約束のネバーランド』作者(白井カイウ×出水ぽすか)という、それたけで完結しそうな組み合わせ。企画としてはい…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(2)_②MEP Studioによる5人の女性アーティスト展 ―フランスにおける写真と映像の新たな見地

KYOTOGRAPHIE 2021・プログラム②は、パリの「MEP Studio」(ヨーロッパ写真美術館)との共同企画として選出された、5名4組のフランス人若手女性アーティストによるグループ展だ。 それは「写真」に止まらず、激しく濃い色の写真もあれば、物語・空想を紡ぐ…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(1)_⓪インフォメーション、①アーウィン・オラフ『アヌス・ミラビリス ―驚異の年―』

新型コロナ禍2年目の2021年、昨年に引き続いて秋開催となった「KYOTOGRAPHIE」本体プログラム(以下、【KG】と記載)を巡っていきましょう。まずプログラムNo.⓪と①を紹介。 第9回目のテーマタイトルは『ECHO』(エコー)、人間界のあらゆることは自然界、地球…

【写真展】R3.9/2~9/15_ 志岐利恵子「山里譚」@ニコンプラザ大阪 THE GALLERY

奈良県の吉野郡川上村を主として、山間部で暮らす人たちの生活が写されている。山と風と川が豊かな自然をもたらす「奈良」のポテンシャルの深さが伝わる展示だが、自然とともにある生活は、信仰=神様と隣り合わせの暮らしであった。そして同時に、そこはシ…

【写真展】R3.8/27~9/7_千賀英俊「HOMI」@gallery 176

昭和の古い団地を背景に、南米系の面立ちの人々がいい顔で写っている。ブラジルをはじめ南米からの出稼ぎ労働者が多く住まう、愛知県豊田市の「保見団地(ほみだんち)」である。 作者は約20年にわたってこの団地を撮影してきた。写真は静かに提示され、人々…

【写真展】R3.8/18~8/22_manimanium feat.町田康「汝我が民に非ず」/@BEATS GALLERY

老舗の写真系・自主運営ギャラリー「BEATS GALLERY」が、2021年3月10に江戸堀・阿波座から生野区新今里へ移転した。遅れ馳せながら今回の訪問が移転後初めてとなる。建物4階のうち1階と2階の展示スペースで3つの展示が催されていた。 今回は、町田康とma…

【写真展】R3.8/18~8/22_幸得 feat.okajimax「Fusion」/ホイキシュウ「進撃のまりりん☆GOGO!」@BEATS GALLERY

ビーツギャラリー訪問の続編、続いて「gallery B」の幸得 feat.okajimax『Fusion』と、2F「コビーツ」のホイキシュウ『進撃のまりりん☆GOGO!』をレポ。それぞれ全然違う作風ながら、「写真」行為がねっとりと絡み付く濃度を感じた。 【会期】2021.8/18(水…

【写真展】R3.7/30~8/31_鈴木敦子「Imitation Bijou」@ビジュアルアーツギャラリー大阪

タイトル「Imitation Bijou」は「模造宝石」の意味だ。作者はiPhoneで身近なものを撮り、『自分にとって真実や大切なものは何かという疑問を抱き』つつも、『たとえ誰か(他者)にとって偽物と思うものであっても、自分(個人)にとっては真実で価値があるも…

【写真展】R3.7/10(土)~8/7(土) 25周年記念「山沢栄子、岡上淑子、石内都 2021」@The Third Gallery Aya

1996年のオープンから25周年を迎えた、写真・メディアアート類を扱う「The Third Gallery Aya」の記念展。石内都、岡上淑子、山沢栄子のグループ展という、主に女性作家を取り上げてきた同ギャラリーを象徴する、パワフルかつ贅沢な企画だ。美術館で観るのと…

【写真展】R3.4/3(土)~7/25(日)_石内都展「見える見えない、写真のゆくえ」@西宮市大谷記念美術館

2017-18の横浜美術館『肌理と写真』以来の、石内都の大規模な展示である。横浜での展示とは異なり、作者が撮り続けてきた「目に見えない時間」の脈を辿りつつ、近年の日常の中で撮られたスナップと、台風の浸水で被災した自身の収蔵作品を写した写真を提示す…

【写真展】R3.6/19(土)~6/27(日)_波多野祐貴「undercurrent」@gallery176

日常・地元の裏で、異世界のような色彩と闇があった。その邂逅を果たした作者が、人知れず上げる眼の歓喜のような作品群。コロナ禍がもたらした偶然の再発見だろうか。 【会期】2021.6/19(土)~6/27(日)

【写真展】R3.6/16(水)~7/10(土)_「フィリップ・サルーン展」@BLOOM GALLERY

名だたる写真家のプリントを手掛けた職人による、 古き良き「幸せなスナップ」の系譜。被写体への愛情と丁寧なプリントが素敵だ。作品の評価とは別に、こういうスナップ写真と撮影がもっと愛されてもいいのになあと思ったりします。みんな動画だけじゃなく写…