nekoSLASH

ねこが超です。主に関西の写真・アート展示のレポート・私見を綴ります。

Photo(写真展)

【写真展】R4.12/7~R5.1/28 林直「いのちのとなり」@BLOOM GALLERY

様々な制限を強いられた新型コロナ禍の「日常」を見つめる中で、大いなる生命力を見出し、作者=写真はより大きな世界に辿り着く。冒頭の古い地球儀はその気付きの象徴である。 【会期】R4.12/7~R5.1/28

【写真展】R4.11/19~R5.1/22 星野道夫「悠久の時を旅する」@東京都写真美術館

長年、自分の中にあった疑問を解くために、観に来ました。 ワタリガラスの伝説に感染するの巻。 【会期】R4.11/19~R5.1/22

【写真展】R4.10/7~R5.1/22 野口里佳「不思議な力」@東京都写真美術館

「不思議な力」とは、何の力を指すのか? 作者のいう力と、展示から感じた力の2点からレポします。 【会期】R4.10/7~R5.1/22

【写真展】R4.12/13~18 ヒガシジユウイチロウ「A=A A≠A The Proxy for what have seen.」@KOBE 819 GALLERY

1枚の写真に2000回のコピーを繰り返すことで、オリジナル(コピー元)とコピー先は「A=A」の関係からどんどん離れていき、どこかの時点で「A≠A」に至る。 前回までの3部作では複製のプロセスを示し、その前後を比較・対比させて提示したが、今作では次のプ…

【写真展】R4.12/13~25 熊谷聖司「心」展示&全作品プリントビューイング@ギャラリー・ソラリス

2020年の写真展<こころ>で発表されてからも、継続して制作されていたカラーフィルム写真のシリーズ。2022年8月に写真集 『心』(蒼穹舎)の発刊と東京での展示を経て、12月にはこの大阪での展示となった。 写真集は59点、本展示はその中から20枚の作品で構…

【写真展】R4.12/1~11 小池貴之「浜さ」@galleryMain

フィルム、大判・中判カメラ、鶏卵紙という古典技術を総動員した写真作品。被写体も特別なものではなく、作者の実家のすぐ前の海である。だが写し取られた海の風景は、遠い記憶・心の中に息づいた光景となって表れる。 【会期】R4.12/1~11

【写真展】R4.12/6~11 吉田幸治「a particular thirty-six-views」@ギャラリーTAJIRO祇園京都

葛飾北斎「冨嶽三十六景」の描かれた場所を辿り、それぞれの図を成立させている画面内の「コンポジション」(構成)に注目して、再構築を試みた写真である。デザインと写実の差異が示される。 【会期】R4.12/6~11

【写真展&トーク】R4.11/18~30 青木大祐「vanitasism」@新宿眼科画廊

自分の口にモノを詰め込んだセルフポートレイトにカビを生やす、3部作の完結編。第1部「Absorber」は食べ物、第2部「JANUS(ヤヌス)」は花、そして今作「vanitasism(ヴァニタシズム)」は「文明」がテーマ、様々な人工物を模した小物が登場する。万物を受け容れ…

【写真展】R4.11/5~27 吉田亮人「The Dialogue of Two」@RPS京都分室パプロル

前作で、従兄弟と祖母の深いつながりと唐突な死別について表した作者だが、語り尽くしたに見えた死と喪失について時間をかけて問いを重ね、新たな視点と解釈から作品を進展させ、写真集を新たに編み直した。それは多視点を織り込んだ、新しい写真集であった。…

【写真展】R4.10/28-30、11/3-6 波多野祐貴「接触と沈殿」@スタジオ ツキミソウ

本作「接触と沈殿」は一変して、特定の場所や時代を指さず、喜怒哀楽のどれにも属さず、一見何気なく、何も語っていないように見える。しかし明らかにある目的とコンセプトを持って撮り溜められ、配列されている。ポリフォニーと感応に向かって。 【会期】R4…

【写真展】R4.10/21~11/1 山下豊「439 ROUTE2」@gallery 176

「酷道ヨサク」シリーズ、第2弾。 今回のヨサクは廃でも酷でもない、生き生きとした姿。実に多彩である。 【会期】R4.10/21~11/1

【写真展】R4.10/15~11/3 「大阪芸術大学写真学科選抜展 NEXT 2022」@SONY αプラザ大阪

美大・芸大、専門学校の卒展といえば通例、毎年2~3月に催されるものだが、大阪芸術大学(略称「大阪芸大」)・写真学科の選抜展は秋にも開催されている。今回も、生徒各人の個性的なテーマや手法に基づいた作品が展開された。個人的に興味を抱いた作品・…

【写真展】R4.10/11~16_加藤ゆか「四畳半に花一輪」@enoco(江之子島文化芸術創造センター) 

東京とYouTubeをベースに活動している写真家・加藤ゆか。自身のチャンネル「東京カメラ」の更新頻度が目覚ましく、YouTuber写真家と呼ぶにふさわしい。だが本質はガチな写真家であり、展示はなんと今年5回目を数える。 作品は、コロナ禍中に夫婦2人で敢行…

【写真展】R4.8/27~11/6 太田順一「ものがたり ものの語りに目をそばだてる」@入江泰吉記念奈良市写真美術館

関西を拠点に息の長い活躍を続けてきた、写真家・太田順一の特集展である。本展示では5つのシリーズから構成され、それは人の生活の残響を肖像写真のように表し、そしてある種の無常観へと繋げていた。 【会期】R4.8/27~11/6

【写真展】R4.9/17~10/15 渡邊耕一「毒消草の夢 デトックス プランツ・ヒストリー」@The Third Gallery Aya

薬効ある植物を求めた知と流通の歴史は、あらゆる人文学の領域にまたがっていた。古い書物に描かれてきた植物の図像と、植物が実際に繁茂する写真とが、数百年の時空間を跨ぐ物語を紡いでゆく。 【会期】R4.9/17~10/15

【写真展】R4.9/6~11 湯澤洋(汤泽洋)「我我 ワレワレ」@同時代ギャラリー

作者も取材先の被写体らも、日本の大学で学ぶ「中国人留学生」である。同じ境遇の士ならではの視点でポートレイト、部屋の中を撮ったドキュメンタリー。本展示では、部屋を借りて住みついても、またすぐに進学や就職で部屋を空けて移ってゆく、その軽さを表…

【写真展】R4.9/10~11/6 「ロバート・キャパ セレクト展 もうひとつの顔」@神戸ファッション美術館

写真関係者で知らない者はいないであろう、超有名人ロバート・キャパ。戦争への従軍のイメージが強いが、民衆の暮らし、異国、有名アーティスト・・・と幅広く撮影してきた。約100点の展示作品でそれら多彩な写真、特に民衆の暮らしを捉えた写真を振り返る。 【…

【写真展】R4.9/3~24 内倉真一郎「浮遊の肖像」@BLOOM GALLERY

暗闇の中で、人々が目を閉じて浮かんでいる。羊膜の中で眠るように呼吸する胎児、そんな無垢さを思わせる肖像写真だ。 【会期】R4.9/3~24

【写真展】R4.8/19~30、9/9~20「input × output 友長勇介・西川善康写真展」@gallery176

「gallery 176」運営メンバーの写真作家2人(友長勇介、西川善康)が、各自のinput(撮影)した写真を、交代してoutputする試み。 自分の撮った写真を、他の写真家にセレクトからプリントまで一切の判断を委ね、それをお互いにクロスさせるという、写真をや…

【写真展】R4.8/13-21 鈴木萌「底翳(SOKOHI)・Chose Commune Edition 出版記念展」@RPS京都分室パプロル

家族や記憶との繋がりをテーマ化した写真集の作家を輩出している「Reminders Photography Stronghold」からまた1人、鈴木萌が京都で個展を行った。 緑内障によって光を、視界を失ってゆく父親の人生と視界を表した作品。同テーマの前作では「穴」によって視…

【写真展】R4.7/23~31_高木佑輔「SPIN L'ARTIERE EDITION(普及版)出版記念展」@RPS京都分室パプロル

KYOTOGRAPHIE「KG+SELECT 2021」でも登場した作品《SPIN》、その「普及版」写真集の出版記念展示が「RPS京都分室パプロル」(「Reminders Photography Stronghold」拠点は東京・曳舟)にて開催された。 京町家を改修した黒く背の高い展示空間では、写真集を…

【写真展】R4.7/28~9/11 ケイタタ(日下慶太)「隙ある風景 in 京都 DELTA」@DELTA

本展示は「KYOTOGRAPHIE 2022」ポートフォリオレビュー「DELTA Award」受賞記念展示である。 街の人々が見せる滑稽な瞬間・「隙」を愛着を持ってスナップし、共鳴を持って写真化する作品。京都・出町桝形商店街「DELTA」での展示は、相変わらずお馴染みのス…

【写真展】R4.7/2~8/21 新鋭展(鵜川真由子、野口靖子、石井陽子)@奈良市写真美術館

若手写真家3名を取り上げた「新鋭展」。統一したテーマではなく三者三様の作品だ。 何が「新鋭」なのか? 実は特別な「新しさ」はない。むしろこれまで地道に続けてきた表現が評価され、開示されている。鑑賞者がそこに「今」の眼で解釈を行うのだ。 【会期…

【写真展】R4.6/11~24、7/16~25_千賀健史「Hijack Geni」@Reminders Photography Stronghold Gallery

6月でいったん会期終了した展示が、7月中旬から第2期として再開された。特殊詐欺、通称「オレオレ詐欺」を題材とした作品は、作者自身の顔を加工して詐欺の加害者「受け子」と被害者である高齢者との双方を演じ、架空の人物・プロフィールを大量に作出し…

【写真展】R4.7/16~8/2 インベカヲリ★「たしか雨が降っていたから、」@GALLERY KTO

ファッション店目当ての若者が往来する裏原宿、キャットストリート沿いの物件の一室に小さなギャラリーがあり、展示2日目ということもあってひっきりなしに来客が訪れ、賑わっていた。 2002~2004年の最初期の作品と、2013年以降の現在の作品、計14点が展示…

【ART】R4.7/8~10 「ART OSAKA 2022」Galleries Section(写真関連) @大阪市中央公会堂3階

今回で第20回目となる大阪版・現代美術のアートフェア「ART OSAKA」は、「大阪市中央公会堂」と「クリエイティブセンター大阪(CCO)」の2会場で開催される豪華仕様。前者はギャラリーセクションとして3日間、後者は大型のインスタレーション作品展示とし…

【写真展】R4.6/26~7/30 上田順平「形見の鏡」@ビジュアルアーツギャラリー大阪

シンプルに美しく純度のある家族写真だが、構図が良い、差し込む光の具合が良い、色味が良い、愛情あふれる眼差しの温かさが良い。などと言っていても始まらない。 本作は、作者の身に起きた過去の出来事と、2016年に発表した作品、そして両親が作者に注いで…

【写真展&トーク】R4.6/17~28 村中修「Still Lifes on Slow life 2020-2022」@gallery176

「ビジュアルアーツ専門学校」で約40年間勤務し、2014年から大阪校で校長を務めた作者。2020年3月をもって定年退職となり、新型コロナ禍での自粛と重なる生活(Slow life)を送る中で、自宅で撮られた静物写真(Still Life)を発表する。 また、トークでは…

【写真展】R4.5/14~6/18 川田喜久治「地図」@The Third Gallery Aya

関西で川田喜久治の写真集『地図』を4バージョン比較して鑑賞できる、非常に貴重な機会。プリントも写真集も、同じイメージがどれもまた異なるビジュアル世界として迫ってくる。黒の凄み、影の凄み。戦後日本が切り拓かれた、閃光の瞬間の影、ゼロの地点を…

【写真展】R4.5/11~28 「生誕110年記念 新山清 写真展|Kiyoshi Niiyama's Eye #02」@BLOOM GALLERY

戦前~戦後60年代まで、非常に幅の広い写真を撮りまくってきた新山清。 生誕110年という節目の年ゆえ、今年1月には「リコーイメージングスクエア大阪ギャラリー」で、そして「BLOOM GALLERY」でも4月と5月で趣向を変えて、2期に分けて回顧展が催された。…