nekoSLASH

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ卒業。関西・東京の写真・アート展示のレポート・私見をup。

Photo(写真展)

【写真展】R4.4/23~5/15 波多野祐貴「隠れてはない 見えていないだけ」@PHOTO GALLERY FLOW NAGOYA

2019年頃から「台湾」の街角で風景や人物を撮り、その色と煌めきを影・闇の深さのコントラストによって印象的な作品としてきた作者。このたび、一転してかなり地道な、従来作からすれば地味とすら言える写真をあえて提示した。 本展示には「歴史」への気付き・認…

【写真展】R4.4/26~5/1_みまつひろゆき「Life speed+」、R4.5/3~8_岡田登志夫「モダニストの独白」@同時代ギャラリー

京都・三条通り御幸町角の「同時代ギャラリー」で、私の母校である「大阪国際メディア図書館 写真表現大学」ゼミ在学生2名:みまつひろゆき、岡田登志夫の展示が続けて催された。 2つの展示会期は【KYOTOGRAPHIE】会期中に当たっているが、【KG+】への参加…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8【3】「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」@HOSOO GALLERY・5F(岡部桃、清水はるみ)

「KYOTOGRAPHIE 2022」の主役プログラム「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」レポ・最終回です。5F展示・5名のうち、最後の2名:岡部桃、清水はるみを紹介する。 色彩と廃墟の水圧が見事な岡部桃の叙事詩、色鮮やかで軽みのある清水はるみの博物学。…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8【3】「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」@HOSOO GALLERY・5F(吉田多麻希、稲岡亜里子、林典子)

「KYOTOGRAPHIE 2022」日本の現代女性写真家・10名を特集する展示企画。後半は「HOSOO GALLERY」5Fの吉田多麻希、稲岡亜里子、林典子、岡部桃、清水はるみのうち、前3名をレポートする。(分量の都合により、岡部桃、清水はるみは次号に回します。。) 2…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8 【3】「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」@HOSOO GALLERY・2F(細倉真弓、地蔵ゆかり、鈴木麻弓、岩根愛、殿村任香)

【KYOTOGRAPHIE】プログラムNo.3「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」では、タイトルの通り10名もの日本人女性写真家が1会場「HOSOO GALLERY」(2F、5F)に集結している。 実力、質、テーマの多彩さ、いずれの点でも今年の【KG】において支柱的な展…

【写真展】R4.4/8~5/8「KG+SELECT 2022」(前編:A1~A4_王露、高杉記子、林煜涵、岩波友紀)@くろちく万蔵ビル

「KYOTOGRAPHIE」本体プログラムがゴージャスな空間表現の「写真祭」なら、同時開催プログラム「KG+SELECT」は今が旬の、階段を駆け上がろうとしている写真作家らの闘技場。むしろこっちの方が「写真作品」の実直な現在形を示しており、二つは対の、不可分の…

【写真展】R4.4/8~5/8「KG+SELECT 2022」(後編:A5~A8_飯田夏生実、西村楓、松村和彦、アンナ・ベディンスカ)@くろちく万蔵ビル

「KYOTOGRAPHIE」サテライト展示プログラム「KG+SELECT」・展示8名のうち、残り4名のレポ続編です。意図したわけではないが3名がモノクロ作品なので妙に黒くて暗い記事になってしまった ('o' ) ドキュメンタリー色が強く、作者自身と取材対象者の内面の掘…

【KYOTOGRAPHIE 2022】R4.4/9~5/8_10個の本体プログラム全体を通じて

10周年を迎えた「京都国際写真祭・KYOTOGRAPHIE 2022」、今回はテーマタイトル「ONE」を掲げ、いつもと変わらず多彩で多様な写真表現を、様々な建築空間をふんだんに用いて展開している。 本稿では、会期1日前に催されたプレス内覧会の様子を元に、KYOTOGRA…

【写真展】galleryMain × gallery 176 交流展「都市風景(アーバンランドスケープ)」_布垣昌邦「洛中洛外観察日記『03_19』」× カワトウ「スーパーメロンショートケーキ」

2022年3月、京都・五条のgalleryMainと、大阪・服部天神のgallery 176とで交流展が催された。両ギャラリーの作家が会場をチェンジして展示を行う企画だ。共通テーマとして「都市風景(アーバンランドスケープ)」が掲げられた。 布垣昌邦「洛中洛外観察日記…

【写真展】R4.1/29~2/26_石川竜一「いのちのうちがわ」@The Third Gallery Aya

2021年5月発刊の写真集を元にした展示である。2021年3~4月の渋谷のギャラリー「SAI」から1年越しで関西での展示となった。写真集が独特かつ高価で、話題作と聞きながらも目にする機会がなかったので、有難い企画となった。 以下、2/12(土)に行われたギ…

【写真展】R4.2/1~2/12_ オカダキサラ「トーキョーテンペンチーズ」@キヤノンギャラリー大阪

同行した写真仲間が「うめめとはまた異なる観点でのコミカルなスナップ」と評していて、いやもうほんとそうですと頷いた。軽妙と距離感と記録性、それがオカダキサラの強みであり、なかでも写真が都市風景であること、その記録性の高さが梅佳代との最大の違…

【写真展】R3.12/4~12/25_垣本泰美「Merge Imago」@The Third Gallery Aya

光と闇がただただ美しい。森の緑と水辺の青に溶ける光、全てを覆う夜の闇。タイトルの「imago(イマーゴ)」とは「蝶や蛾の成虫」と「両親などの面影」の意味を持ち、「image」を語源とする言葉だ。 本作は2017年に滞在したスウェーデン、ストックホルムの汽…

【写真展】R3.12/8~12/25_ ブルームギャラリー コレクション展2021「林直|上野王香」

不思議な取り合わせの二人展だ。ガチンコのモノクロフィルムの写真作家・林直と、微細なコラージュで儀式のような配置を施す作家・上野王香。2022年に同「BLOOM GALLERY」にて、それぞれの個展が予定されており、本展示はそのプレ展示のような企画だ。 二人…

【写真展】R3.10/29~12/26_中藤毅彦「エンター・ザ・ミラー」@奈良市写真美術館

モノクロ・スナップの洪水に呑まれる。90年代、ゼロ年代、2010年代の世界8都市で撮られた膨大なモノクロ写真は何を見せたのか。「ミラー」、鏡とは何だったのか。熱を持ったモノクロの中へ飛び込む。 それは東西冷戦の「主義」の時代、そして写真文法表現の…

【写真展】R3.12/14~12/26_ 大和田良「宣言下日誌」@ギャラリー・ソラリス

新型コロナ禍のことは、震災とはまた別の形で順化し、忘れてゆく。写真家は様々な形でそれを刻みつけて遺そうとしている。 本展示は東京からの巡回展である。2020年4月7日~5月25日に発令された第1回目の「緊急事態宣言」下で撮られた写真と手記を収めた…

【写真展】R3.12/11~12/19_折田千秋「コレクティブ・イメージ」@KOBE 819 GALLERY

『誰かが感じた印象を他者の写真を用い再構築したものが、「コレクティブ・イメージ」=印象の集合知になります。』 ステートメントに書かれている要素を紐解くには、「色」を張り合わせたような作品をじっと見るだけではだめだった。話を聴いて制作工程に深…

【写真展】R3.11/27~12/19_高林直澄「A second of...」@galerie SPUR

2021年11月27日、大阪・服部天神に新しいギャラリー「galerie SPUR(シュプール)」がオープンした。写真専門ギャラリー「gallery 176(いなろく)」とギャラリー&ショップ「G&S根雨」の入る建物とは、実に徒歩1分以内の超至近距離に位置し、写真ファンに…

【写真展】R3.11/11~R4.1/16_キュレトリアル・スタディズ15:八木一夫の写真(2021年度 第4回コレクション展)@京都国立近代美術館

京都国立近代美術館・コレクション展のワンコーナーとして、陶芸家・八木一夫の撮った写真が展示されている。1960年代前半~中頃に、散歩中や旅先で撮られたもので、その数は100点にも及ぶ。八木一夫のことは全く知らなかったが、会場に置かれた陶芸作品と合…

【写真展】R3.11/6~11/28_じないまちフォトプロジェクト2021「旧杉山家写真物語展」(大阪芸術大学)(後編)@その他会場

大阪府富田林市の古町並みが残る寺内町で展開された、大阪芸大の学生らによる「じないまちフォトプロジェクト2021 旧杉山家写真物語展」。学生とはいえ17人(教授ら2名含む)もの写真家が同じ歴史的建築物を撮影し、町中に展示するのは珍しい企画かと思いま…

【写真展】R3.11/6~11/28_じないまちフォトプロジェクト2021「旧杉山家写真物語展」(大阪芸術大学)(前編)@旧杉山家住宅

大阪府富田林市、古くから残る「寺内町(じないまち)」の4会場を舞台に、大阪芸術大学の大学院生・写真学科生15名、准教授1名、教授1名の計17名が写真作品を展開する。 この前編の投稿では重要文化財にして巨大な邸宅:「旧杉山家住宅」会場を取り上げよ…

【ART】R3.11/19~11/28_現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ ~いのちの帰趨~」/勝又公仁彦 @両足院、The Terminal KYOTO

建仁寺塔頭・両足院と「The Terminal KYOTO」の2会場で、現代美術展「現代京都藝苑2021 悲とアニマⅡ」が開催された。 13名の出展作家のうち、特に出展数が多く、また他の作家陣とはやや異なる展示形態をとっていた美術家・写真家の勝又公仁彦の展示について…

【ART】R3.10/31~11/14_木津川アート2021/チームびゅ(成田直子×成田貴亨)『MIKANOHARA ALBUM』@寺子屋やぎや

「木津川アート2021」の展示プログラムの一つ。イベントの舞台である京都府木津川市加茂町の「瓶原(みかのはら)」に住む人々によって撮られてきたファミリーアルバム内の写真を複写し、私的に、確かに刻まれてきた無名の歴史を辿る作品である。蔵に収めら…

【写真展】R3.11/5~11/16_酒航太「ZOO ANIMALS」@gallery 176

想像していた「動物(園)の写真」とかなり違い、予期せぬ動きや姿形が逆に彼らを「何者であるか」同定させず、不思議で奇妙な存在へ至らしめている。肉眼で見るのとあまりに印象が違う、写真の中でしか出会えないフォルム・存在感ということだ。 【会期】R3…

R3.10/18~10/30_伊藤真里子「パワフル商店街 ―大好き私の商店街」@GALLERY wks.

旅行先の商店街の写真を撮り溜めてきた作者は、身近な関西の商店街を改めて撮り集めることでそれらを作品化した。高さを揃えた写真をロール上で一直線に提示し、写真を再び商店街化させている。 【会期】R3.10/18(月)~10/30(土)

R3.9/28~10/29_カワトウ(Kawatou)「DAILY HASSLE TIME MACHINE」@ビジュアルアーツギャラリー・大阪

空き地を撮る写真作家、カワトウの展示である。「空き地」の空白を造形として撮っているのか、空き地から見える「裏側」の光景を撮っているのか、土地が「空く」現象を撮っているのか、空き地が触発する意味性からの解放や弛緩の感覚を撮っているのか、空き…

【写真展/KG+】㉔横山隆平「THE WALL SONG」、㉕マリアム・コードバチェ×垣本泰美「Poetry of Clothing」@GOOD NATURE STATION

京都・河原町の複合商業施設「GOOD NATURE STATION」4Fギャラリースペースにて、KYOTOGRAPHIEサテライト展示【KG+】が9月、10月と続けて催された。 都市の壁面イメージを重ねに重ねて写真の被膜に都市を現わす横山隆平、マリアム・コードバチェの制作した…

【写真展/KG】KYOTOGRAPHIE 2021(4)二条城展示_④リシャール・コラス、⑤片桐功敦、⑥ダミアン・ジャレ&JR、⑦小原一真、⑧四代田辺竹雲斎

KYOTOGRAPHIE本体プログラム、二条城編です。 これは、9月18日のKG開始日どころか、9月17日のプレス内覧会でも「公開時期未定」で伏せられており、翌週で段階的に開場、9月23日にフルオープンとなった。 内容は、2011年・東日本大震災の記憶と声を「今」に伝…

【写真展/KG+SQUARE】(後編)<2F>㊿ジュリアン・レヴィ、(S2) IWPAスペシャル展示 、<3F>㊼イルデフォンソ・コラッソ、シラッセ・サロモーネ、㊽フォスター・ミックリー、㊿KG+ PHOTOBOOK FAIR、アジアにおける写真集の動向展

【KG+SQUARE】後編、2F途中から3F「KG+フォトブックフェア」までレポです。 KG+の写真展示をビルに集めただけでなく、4日間限定ながら写真集・ZINEの即売会が催されるなど、独自色のある会場となっていた。楽しかったなー。写真界隈の祭りがもっとこう…

【写真展/KG+SQUARE】(前編)<1F>㊸石山和広、(S1)京都中央信用金庫、<2F>㊹伊藤妹、㊺横山大介、㊻鷹巣由佳

JR京都駅からほどなく「京都中央信用金庫・旧厚生センター」建物をフルに使って、KYOTOGRAPHIEサテライト展示・特別企画「KG+SQUARE」が、今年初めて開催された。 KG+参加作家の展示をダイジェストで紹介するほか、各部屋での「KG+」展示、そして期間限定で…

【写真展/KG+】⑫MUGA、⑬成田貴亨、⑮ふくだぺろ+ゆみ、澤崎賢一、ベサンスン

KYOTOGRAPHIEサテライト展示「KG+」のレポも進めていきましょう。 まず3つのプログラム:⑫MUGA、⑬成田貴亨、⑮ふくだぺろ+ゆみ、澤崎賢一、ベサンスン、を紹介する。(No.はMAPに準拠)