Photo(写真展@東京)
完成度と密度が高い。 ハンドアウトに詳細かつ簡潔に、各階の展示構成、作者のコンセプト、会場(東條會舘写真研究所)と写真との関わりが書かれており、実際その通りに理知と情とが収め/治められていて、展示のお手本のような展示である。
虚ろなる自演的実践を繰り返す、特殊詐欺グループ「Hijack Geni」犯行のすべて。
「植物図鑑」を標榜した中平卓馬とその作品・表現行為が、蛇のごとき滑らかな鱗を持つ爬虫類、時を渡る蛇のように立ち現れたのだった。
長年、自分の中にあった疑問を解くために、観に来ました。 ワタリガラスの伝説に感染するの巻。 【会期】R4.11/19~R5.1/22
「不思議な力」とは、何の力を指すのか? 作者のいう力と、展示から感じた力の2点からレポします。 【会期】R4.10/7~R5.1/22
第3回となる国際写真賞「プリピクテ」の日本を拠点とする写真家を対象としたアワード。8名がショートリストに選ばれ、「火と水」に関する作品として、これまでの代表作を展示していた。 見ごたえはもちろん、今注目しておくべき若手~中堅の写真家を一度に…
自分の口にモノを詰め込んだセルフポートレイトにカビを生やす、3部作の完結編。第1部「Absorber」は食べ物、第2部「JANUS(ヤヌス)」は花、そして今作「vanitasism(ヴァニタシズム)」は「文明」がテーマ、様々な人工物を模した小物が登場する。万物を受け容れ…
本作「接触と沈殿」は一変して、特定の場所や時代を指さず、喜怒哀楽のどれにも属さず、一見何気なく、何も語っていないように見える。しかし明らかにある目的とコンセプトを持って撮り溜められ、配列されている。ポリフォニーと感応に向かって。 【会期】R4…
6月でいったん会期終了した展示が、7月中旬から第2期として再開された。特殊詐欺、通称「オレオレ詐欺」を題材とした作品は、作者自身の顔を加工して詐欺の加害者「受け子」と被害者である高齢者との双方を演じ、架空の人物・プロフィールを大量に作出し…
ファッション店目当ての若者が往来する裏原宿、キャットストリート沿いの物件の一室に小さなギャラリーがあり、展示2日目ということもあってひっきりなしに来客が訪れ、賑わっていた。 2002~2004年の最初期の作品と、2013年以降の現在の作品、計14点が展示…
新宿眼科画廊で個展を開催中の写真作家・青木大祐(あおき・だいゆう)氏と、インスタライブで作品についてお喋りしました。トークでお聞きしたことも踏まえつつ、トークでは体系化して語れなかった私の感想や解釈をこの場でまとめたいと思います。 かなり独…
【写真展】イシダマイ「In a Car Washing Machine」@ナダール 「洗車機」というパワフルな、異世界の装置が再発見された。 そのパワーの源泉とは。 【会期】2020.1/22(水)~2/2(日)
【写真展】至近距離の宇宙 日本の新進作家Vol.16 @東京都写真美術館 藤安淳、井上佐由紀、齋藤陽道、相川勝、濱田祐史、八木良太の6名が、身近なものを主題・手法としながら、刺激的な作品世界を展開する。 【会期】2019.11/30(土)~1/26(日)
【展示】勝又公仁彦「わたくしのいもうと」@IG Photo Gallery 写真家・勝又公仁彦による空間インスタレーションは、2019年1月に自身の妹が突然逝去したことを受けて企画された。展示では、遺された側の「喪失」を科学的に現わし、それにより様々な示唆をも…
【写真展】苅部太郎「INCIDENT」@IMA gallery 写真×デジタル×ベンチャーの気風を感じる展示でした。 【会期】2020.1/24(金)~2/8(土)
【写真展】深瀬昌久「家族」刊行記念特別展 @POST(恵比寿) 一見、古く懐かしい「家族写真」だが、どこか/かなり演劇的だ。美しいプリントと明るい虚構性がじわじわくる作品群。 【会期】11/15(金)~12/8(日)
【写真展】写真新世紀2019 @東京都写真美術館 見たのは結局真空だったのかも知れない。 【会期】2019.10/19(土)~11/17(日)
【写真展】イメージの洞窟 意識の源を探る @東京都写真美術館 洞窟の中で、人は自分の認識論と向き合うことになるだろう。 【会期】2019.10/1(火)~11/24(日)
【写真展】Anne-Sophie Guillet(アンソフィー・ギュエ)「INNER SELF」 @POETIC SCAPE 住宅街の中で陽光の射し込むギャラリーには、静かな力強さがあった。春の陽気の中で彼―彼女らは佇んでいた。何と呼べばよいか分からないその人たちの佇まいと眼差しは…
35歳を超えると出られない、悲しみと嘆きの壁・ワンウォールです。昨今の社会、実年齢と精神年齢の相関なんて上下どちらもあってないようなものなので、見直しされるといいなあと指をくわえています。いますょ。さて、最終審査を待つ作家6名が、鮮やかな文…
【写真展/トークショー】野村恵子「山霊の庭 Otari - Pristine Peaks」@Kanzan Gallery 2019. 3/23(土) 作者は信州・長野県小谷村(おたりむら)にて2015年から約4年間をかけて撮影に取り組んだ。水、風、土、火の属性を宿した地で、人と自然に向き合い、写真集…
【写真展】志賀理江子「ヒューマン・スプリング」@東京都写真美術館 寄せては返す波のように写真の映像が押し寄せる。ニンゲンの営みと死、喪が交錯し、2つのサイと2つの個が鮮烈な色とともに現れては混ざり合ってまた消える。そしてその果てに、3つ目の…
【写真展】熊谷聖司ゼミ_チェキを利用した実験的な試みのプロセスと表現の可能性を学ぶ修了写真展 @T.I.P-72Gallery 写真家・熊谷聖司のもとで、チェキ(Instax)を用いた写真表現の可能性を学んだ生徒17名による修了展。熊谷聖司「瞳を閉じて見る世界」展…
【写真展&トークショー】熊谷聖司「瞳を閉じて見る世界」@T.I.P-72gallery チェキのワイドカメラで撮られた写真をもとに、「夢」の世界が現れた。展示に併せての作家トークショーでは、熊谷氏、72galleryディレクター・鈴木雄二氏に加えて私自身も参加し、この独…
【ART】岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟@東京都庭園美術館 長年、女性は、早々に結婚して家庭に入り妻として母として家事・子育てをやるものだ、とされてきた。岡上淑子(おかのうえ としこ)もまた、そのように生きた。膨大な夢の世界を遺して。
【写真展】小さいながらも確かなこと 日本の新進作家 Vol.15@東京都写真美術館 関西住まいなもので、年1~2回上京できればよい方だが、そんなことを言っているうちに「最新の」「新進の」「現在の」、は、更新されまくっていて、本企画『日本の新進作家』…
【写真展】落合陽一「質量への憧憬~前計算機世界のパースペクティブ」 膨大な写真である。広い2フロアにまたがってテーマ別に写真群が壁面に整然と配置され、あるいは壁全体を埋め尽くす。その合間の床には立体作品を置き、花が咲いたり機器から光が飛び交…
【ART-写真展】「Water Mirror」鈴木理策 @CASE TOKYO みんな大好き鈴木理策の展示が渋谷「CASE TOKYO」であったので寄ってきた。森の中でたたずむ水面を撮った作品群です。
【ART-写真展】「Moving Plants」渡邊耕一 @資生堂ギャラリー H30.2/24 「イタドリ」という植物を追った写真家の写真展です。 タデ科の多年草植物、日本中どこにでも繁茂している「雑草」が、天下の資生堂ギャラリーで主役をつとめているという面白いことに…
【写真表現大学】美術館スタディ_長島有里枝「そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々」@東京都写真美術館 H29.10/29(日) 私の通っている「写真表現大学」(大阪国際メディア図書館)の毎年恒例イベント、美術館スタディに参加してきました。 昨年に引き続…