nekoSLASH

ねこが超です。主に関西の写真・アート展示のレポート・私見を綴ります。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

【写真展】R3.12/4~12/25_垣本泰美「Merge Imago」@The Third Gallery Aya

光と闇がただただ美しい。森の緑と水辺の青に溶ける光、全てを覆う夜の闇。タイトルの「imago(イマーゴ)」とは「蝶や蛾の成虫」と「両親などの面影」の意味を持ち、「image」を語源とする言葉だ。 本作は2017年に滞在したスウェーデン、ストックホルムの汽…

【写真展】R3.12/8~12/25_ ブルームギャラリー コレクション展2021「林直|上野王香」

不思議な取り合わせの二人展だ。ガチンコのモノクロフィルムの写真作家・林直と、微細なコラージュで儀式のような配置を施す作家・上野王香。2022年に同「BLOOM GALLERY」にて、それぞれの個展が予定されており、本展示はそのプレ展示のような企画だ。 二人…

【ART】R3.12/15~12/25_final wks.祭 平面展 @GALLERY wks. (ワークス)

「GALLERY wks. (ワークス)」は大阪北区・西天満のマンション最上階の1室にあるという珍しいアートギャラリーだったが、この12月の「final wks.祭」展を最後としてクローズする。2022年からは大阪府の最北部・豊能町に「vitokuras」という名で移転オープンする…

【写真展】R3.10/29~12/26_中藤毅彦「エンター・ザ・ミラー」@奈良市写真美術館

モノクロ・スナップの洪水に呑まれる。90年代、ゼロ年代、2010年代の世界8都市で撮られた膨大なモノクロ写真は何を見せたのか。「ミラー」、鏡とは何だったのか。熱を持ったモノクロの中へ飛び込む。 それは東西冷戦の「主義」の時代、そして写真文法表現の…

【写真展】R3.12/14~12/26_ 大和田良「宣言下日誌」@ギャラリー・ソラリス

新型コロナ禍のことは、震災とはまた別の形で順化し、忘れてゆく。写真家は様々な形でそれを刻みつけて遺そうとしている。 本展示は東京からの巡回展である。2020年4月7日~5月25日に発令された第1回目の「緊急事態宣言」下で撮られた写真と手記を収めた…

【写真展】R3.12/11~12/19_折田千秋「コレクティブ・イメージ」@KOBE 819 GALLERY

『誰かが感じた印象を他者の写真を用い再構築したものが、「コレクティブ・イメージ」=印象の集合知になります。』 ステートメントに書かれている要素を紐解くには、「色」を張り合わせたような作品をじっと見るだけではだめだった。話を聴いて制作工程に深…

【写真展】R3.11/27~12/19_高林直澄「A second of...」@galerie SPUR

2021年11月27日、大阪・服部天神に新しいギャラリー「galerie SPUR(シュプール)」がオープンした。写真専門ギャラリー「gallery 176(いなろく)」とギャラリー&ショップ「G&S根雨」の入る建物とは、実に徒歩1分以内の超至近距離に位置し、写真ファンに…

【写真展】R3.11/11~R4.1/16_キュレトリアル・スタディズ15:八木一夫の写真(2021年度 第4回コレクション展)@京都国立近代美術館

京都国立近代美術館・コレクション展のワンコーナーとして、陶芸家・八木一夫の撮った写真が展示されている。1960年代前半~中頃に、散歩中や旅先で撮られたもので、その数は100点にも及ぶ。八木一夫のことは全く知らなかったが、会場に置かれた陶芸作品と合…