【写真表現大学】H31.2/10(日)展示前の審査、作品決定
例の学校です。卒業修了展が近いのです。人生は早いもので、あと1ヶ月で修了展の搬入です。皆さん最後の準備はよろしいですか?
例えばビジュアルアーツは2ヵ年でカリキュラムを組んでいるところ、表大は10ヶ月:5月の連休明けに開校して3月半ばの修了展で〆、という、短期決戦型になっております。それで展示作品とポートフォリオは必須な上に、「フォトブック」(写真集)の作成講義もあり、やること盛り沢山です。
1.写真集とポートフォリオの違い
生徒間で「ポートフォリオ」と「写真集」、フォトブックの定義がバラバラなので、館長から改めて定義の説明です。
(1)ポートフォリオ
自分の活動を1冊で伝えるための最重要ツール。作家系、プロカメラマン系いずれにしても必要。作者の分身。名刺と同等に自己紹介で使う。ギャラリーを借りる交渉にも使う。
そのため、見せる相手、使う目的によって中身を編集する必要がある。また、活動経歴に応じて内容を積み増していく。
修了展では、会場に「作家の作品世界を語るもの」として置いておくため、展開、密度、メッセージ性など色々必要。
(2)写真集
これも定義の幅がものすごいので、分かりやすく3段階に分けて説明がなされた。
①業者にデータ送付で作成するフォトブック
②自費出版
③ISBN付き出版物(出版社、編集者、デザイナーががっちり組んだもの)
うち①は、誰でもすぐに作れる。そのため、あくまで写真系スクールとしてのグループ展なので、フォトブック担当講師が審査し、一定レベルに達しているものしか展示できない扱いとされた。
②も、お金はかかるし、販路も持てないが、一定は自分の手の中で作業の完結ができる。
③は別格。一気に関係者が増える。一度、話が動き出すと、作家個人の意思を超えたプロジェクトになる。売上をあげないとだめ。
段階を踏みながら、3度目の個展では②や③へ到達することを目指しましょう、ということで、皆さんえらくなって写真集を出せるようになりましょう若しくは写真集を出してえらくなりましょう。
2.生徒各人の出展作品チェック
「展示には思想がこもる」という重要な前提があり、実際に評論、批評のたぐいをどう書くのかと言うと、写真数点の出来映えだけを見て書く人はいません。「展示」について評するわけです。
つまり「作家は何を考えているか」について評するということ。
観客が期待しているのもそれです。ええもう。うちの会社の人もそうどす。写真の中身だけを見に来てるんやない。「こいつ何やらかしてくれるんやろか」を観に来はるわけです。せやねん。
写真知らん人の方がむしろ手強いかもしれん。プリントがどうとか内面がどうとか関係ないねんな。
館長からは「写真は今は、現代美術の領域にも接していて、インスタレーションの要素も重要である」と、昨日から始まったボルタンスキー《Lifetime》@国立国際美術館 についても言及されました。
\(^o^)/行きたい"
後は生徒個々人の、修了展の展示計画と展示作品、額装などのチェック・審査・アドバイス。
限られたスペースをどういう額装、写真サイズ、レイアウトで組むか。少し要素を変えるだけでメッセージ性が大きく揺らぐのが、「写真」表現のおそろしいところです。きりがない。白髪が増えます。
学校3年目の研究ゼミ生(山本氏)のようす。ポートフォリオは、写真集を意識した重厚なストーリーとなっている。自身の内面のストーリーと、取材先の様々な属性の女性らへのインタビューが折り重なる。
二つの写真の色に注目してください。
写真の「プリント」は作家側で調整できるが、「フォトブック」はどうしても外注先の条件に大きく左右されて、全然別物になりますよという良例。別物やあああ。ここまで違うと大変です。
なんじゃこの写真
?
( ´ - ` ) 私も審査を終えましたが、展示プランにあったモニターについて「モニターは壁に掛けられへんかな」という議論になり、
でも私の使ってるモニターって、「モニター」って名称じゃなくて、あえて「サイネージ」って名称で売り出されてたんですよ。モニターとは一言も書いてない。まさかパチもんじゃなかろうか。しかも家電系メーカーじゃなく、広告ディスプレイ業者が作ってる。何か罠がある気がします。
罠 B with U。不安になり、昼にはさーーっと帰りました。
おっヨドバシ。
ディスプレイを壁に固定する金具・・・
たっかい。なんで1万円以上すんの
waka-ran.
ううむよくわからん。
メーカーに質問だけ投げてあとはポートフォリオの直しです。さて、
ああ日付が変わった。
( ´ - ` ) 完。