【映画】「世界でいちばん美しい村」石川昆 監督 @第七藝術劇場
はい。どうも。こんにちは。
ノンフィクション写真家・石川昆 氏が監督を務める「世界で一番美しい村」を観に行ったのでメモ。
第七藝術劇場は大阪の欲望の掃き溜め・十三の歓楽街の中にある。
デザイアー通りと勝手に呼称。寿司や刺身やねぎ焼き、焼き肉を食うと同時に、ビデオ試写室、キャバクラ、人妻、熟女などを食えるという街道であるが、マイナーな映画も食うことが出来るわけで、人生をこじらせた殿方・姫方も満足。
「世界でいちばん美しい村」は、2015年4月の震災後のネパール奥地の村・ラプラックが舞台である。ラプラックには、首都カトマンズから2日ほど山道を歩いて辿り着く。写真家は震源地となったこの村を訪れ、元の集落から歩いて1時間半ほど離れた場所に設営された、仮の集落で避難生活を送る村民たちの姿を見つめた。
感想
∴ 寝 て も う た \(^o^)/
いや起きてた部分もあるし体調もあるん
ですよ。映画が悪いわけではない。私との相性もある。
喜んで観てたお客さんもいたし。この映画の評というわけではないと思う。
ええと。
<私見メモ>
○宣伝イメージのビジュアルと映画の内容が全然違う
映画は実直な人物密着ドキュメンタリーであって、夜空の煌きとはあまり関係がないような。「美しい」という言葉も意味が分からない。どうなんだろうか。公式HPの解説で「この村は、世界で一番悲惨な村のように見えるが、実は、世界でいちばん美しい村かもしれない。」とあるが、それは何ていうか、作り手の思い入れであって、今作のコンテンツではないのでは。
ただ、期待して観に行った作品のイメージと、かなり違うものが提示されたのは事実。
EDのテーマソングとPVは更に輪をかけて乖離していて、全く別の映像作品です。それだけ見れば完全に「美しい村」で、そこは間違いないです。映画自体は、透明な眼差しから村民の暮らしを記録した、フラットなドキュメンタリーであるから、広報とコンテンツの実体との乖離が激しいと感じました。
○人の家庭、人の人生に、感情移入できるかどうか
密着も、一家の暮らしを、主義主張を排して、理解ある親戚の一人みたいな眼から撮っている。よく言えば、透明な眼差し。悪く言えば、抑揚がなく、とても平坦。まあ、人の暮らしなんて、本来平坦というか、抑揚なんて付けようがないから、それはそういうもんですよね。そうなんだけれども(葛藤)。
「震災」を契機として、ある一家の暮らしに密着することで、現地ネパールの葛藤、努力、リアルを伝える。しかし一般の家庭である。それを延々映されて、人様の家庭に感情移入できるかどうか・・・
○映像つきの写真展で良かったんでは
よいドキュメンタリー写真を見ている実感があった。つまり、映画という展示構成でなくても、分刻みにしたインタビュー映像放映を散りばめた写真展として構成した場合、相当しっくりくるのではと思った。
5分~20分にカットし、映像だけの写真展(映像点)にして、会場を巡りながら、現地一家の暮らしや、放牧生活、村の看護師、祭り、村の移転を巡る葛藤を、個別に見せても綺麗に成り立つ気はしました。
○ドキュメンタリーとして相当面白いところもある
ドキュメンタリー映像として物凄く光っている個所が散見されるのが、今作の見どころである。そのポイントでは確かに起伏を感じ、ハッと目が覚めた。
・断崖に営巣するヒマラヤオオミツバチの蜜集め
・日々の食事、ライフスタイル
・避難生活に追い打ちをかける雨季の水害
・村を移転することの、村民の葛藤
・村民の苦しみを解放する祭りの決行と、陶酔状態で舞われる踊り
などなど・・・
ポテンシャルは相当にあるが、それを2時間弱の間、観客はキャッチしながら、自分で積極的に繋ぎ合せないといけない。その結びの糸の元になるのは現地家族の表情や会話が主となります。そこに入れなかった私は意識が途切れました。ふう。
十三から立ち去ろうとすると、昼間から多くの人が酒を飲んでいました。頭上を蝶がかすめました。酒屋の看板、ぱちんこ屋の金属音が響き合っています。
十三から一つ隣の神埼川駅で、とても美味いうどん屋:白庵(びゃくあん)に行きました。これは相当に美味しい店、
13時過ぎに行ったところ、十数分待ちましたが、太くてコシのしっかりした冷うどんを、一本ずつ噛み締めて咽喉に通し、大変に満足しました。200円プラスでかやくごはんを付けられます。これも地味においしい。
/(^o^)\ おいしい。
鶏がとても大きく、柔らかく、上品なケンタッキーを頬張っている感がありました。かなりお腹いっぱいになったです。
神崎川のパチンコ屋の色彩センスがいささか狂っていて好ましかったです。
十三と神崎川でした。