2012.5.7 【ART】真夜中の巨大鯉のぼり(神戸スイミープロジェクト2012)
岡山から車で帰っていると、ありえないものが見えた。
ありえん。
これではないか?
ニューネッシー。
しかしどうもこいのぼりのようだ、というので、私と小唄氏(珍旅の強力なパートナー)は車を現場に寄せることにした。
「神戸スイミープロジェクト」という、市民参加型アートイベントで、
市内の幼稚園、小学校の生徒達が参加。
25mの巨大鯉2体の白い体に、無数の絵を書きこんだもの。
加えて、38体のお供鯉が並ぶ。
アートと言われましても、アートの領域をやや斜め上に超えていると思いますので
これはこういう奇怪な生体だと思う方がよい。カラパイアを漁るような目で見よう。
鯉の魂が絡まりあって生じた巨大コイノボリソウルが、どす黒い天に還ろうとしている。手伝ってあげられませんので見守ることにします。あまりに大きいので超のぼりと命名。
鯉を並べて吊るして風に吹かせる発想がそもそも暗黒的で
食文化ですかね。
さて風で刺激される超のぼりは長時間露光で泳ぐのだった。
この日は殊勝にも三脚というものがあって、超のぼりだけでなく高速道路も愛でることができた。スタイリッシュ勝負では建築物に軍配が上がることが避けられない。
いそのー真下に行こうぜー
コイノボリたちの思念が暗黒空を舞う。「私たちは仏の食糧になるのですか」「ヒモノですか」残念だがそうだ。吊るされた生き物はだいたいヒモノとして生涯を終える。 眼がはっきりしているので鳥よけにはなるような気がする。
「これ落ちてきたら私の頸椎はアウトですよね」「パーハップス」「はい」
眼がシリアスでとてもこわい。怒っているのではないか。
実はライトが強力なため三脚がいらない。有難う運営。
30分ぐらいキャッキャしていたらこの後23時になり、消灯となってしまった。
残念だが超のぼり時間は終わった。規格外に大きかった、
「コイノボリに当たったら死ぬかも」と思ったのは初めてだった。
夜の神戸の沿岸はビートの重はっきりしたDeep house のようにきれいであるから、流れを切り取ることは有意義であると思う。
ゴーーッ
Time flies like an arrow, Sayonara.