nekoSLASH

ねこが超です。主に関西の写真・アート展示のレポート・私見を綴ります。

【ART】六本木アートナイト2012(3)〜ヒルズへの道〜

六本木アートナイト2012(3)〜ヒルズへの道〜



最終地点は、巨悪の権力の巣窟、六本木ヒルズ
ベンチャーの行き着く果てか、それとも砂上の楼閣か。
田舎に住んでると妄想がヤヴぁいです。秒速で億をかせぎたい。

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<前回>
 (1)参戦、草間弥生そしてジャッピー
  http://d.hatena.ne.jp/MAREOSIEV/20100325

 (2)巨大こけし、そして草間弥生
  http://d.hatena.ne.jp/MAREOSIEV/20100326
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「六本木デザイナーズフラッグコンテスト2012」。テーマは「元気」。
入選作品の街路灯フラッグが無数に六本木を飾る。


六本木界隈はかつては警察24時に代表されるような、妖しく恐く、暴力をぎらつかせた夜の街であった。本質は今もそうであろう。しかしこのように、アート&デザインのまちづくりプロジェクトが、街と人のあり方を変えていく面も見逃せない。



しかしやはり六本木の本質はヨッパライであり、混沌である。そのカオスより、絶大な創造の歌が生み出されるのである。というようなことをこの石化シンガーは言うておる。誰やねんビール飲ませたやつは。この子まだ若いぞ。



魔都である。ここは何が起きてもおかしくない、狂るった街なのである。


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20120325/20120325021913.jpg
六本木の権力機構と、その走狗ら。
視線が既におかしく、誰とも合っていない。危険な奴らだ。アートである。ちがう。



すみやかに通過して六本木ヒルズ・ノースタワー前へ来ると、



あっ!  チ○コが!
あなた それは。


詳細不明???
作品、アーティスト???



そしてワニが回っていた。



(`・ω・´) 世界がみなぎっていた。


わけがわかりません。




チ○コは大人気だし、光ってるし、



なんだかのどかな情景もうかがえるし、


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20120603/20120603155236.jpg
ワニは回っとるし。



タムラサトル「スピンクロコダイル・ガーデン」


(´-`)そのまんまでした。



タムラサトル氏の作品は面白い装置モノで、エネルギーを巡る動力回路であり、エネルギーの向かう先そのものについて言及している。
作品「スピンクロコダイル」シリーズは1994年から重ねられているが、どれも4、5mの巨大なワニを高速で回転させるという姿勢は同じで、そのどうしようもなさを突き離したところから見せてくれる。


作家本人は作品解説でこのように述べている。
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「この回転するワニは、回転するワニでしかないのです。

緑の5mのウレタン製のワニや それが回転することに 後から様々な意味が張り付きそうですが、30rpm(2秒に1回転)にも達するスピードがそれらを許しません。

前にも進まず後ろにも退かず、ただそこに立ち尽くすようなものができた時、それは、私にとって快心の作品となるでしょう。」
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(引用元:SATORU TAMURA ホームページ
     ★Link http://www.tamurasatoru.com/index.html


回転するワニでしかない。。。
意味もくそもないと…。
無音で風をぶん、ぶんと切りながら回るワニはなかなか妙な破壊力があった。



円形の枠組みメトロハットを通って、森タワーへ。


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20120325/20120325022425.jpg
タムラサトル「六本木マシーン」


自転車のチェーンのようなものがぐるぐる回っていて、そして、六本木であった。地味だが、動いていて、珍奇であった。
( ゚〜゚ )
解説のしようがない。


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20120325/20120325022516.jpg
志村信裕「jewel」
映像一つで街は変わり、面白くなる。
色鮮やかなボタンが舞う。



ボタンに侵される人々。



同じく志村信裕「赤い靴」
靴がピョコピョコと鋭く動く。跳ねまわるのを追って撮る面白さ。



巨大なミジンコを投影して躍動させても面白そうだ。この手の作品は応用が無限に利き、誰もが驚き、喜ぶものになる。


2時半頃からヒルズアリーナで「PiKA PiKA workshop」が行われるので間に合わせたい、と小唄氏から聞いていた。彼はいつも旅先で、暗がりがあれば長時間露光でペンライト片手に光の軌跡で絵を描くのだが、その光跡絵描きの元締めが来ているという。



ヒルズが大きいから移動もたいへんや。綺麗だがせわしない。
彌生の水玉がここでも繁殖している。なんという生命力か。


アリーナへ下り、集まっていた観客らの間を縫って、ステージの見えるところまで歩み寄った。
PiKA PiKAの出番にちょうど間に合った。




PiKA PiKAとはそもそも何ぞや、という説明。
長時間露光で光源を動かすと、光の動きが写り込んで、絵となることを応用した活動。
ライトのスイッチをうまく切りながら光を操ると、非常に綺麗な絵が描ける。
写真のテクニックとしては標準的で、どのカメラ本にも載っているが、PiKA PiKAの真価はそんな表面的なものではない。


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20120325/20120325023509.jpg
簡単に出来る、何人いても出来る、即興性かつ即効性に優れ、出来あがったものをすぐアウトプットでき、手軽さに秀でている。
かつ、楽しい。
大勢の一般人を巻き込んで行うには非常に適している。



被災地でワークショップを行ったということで、そのときの写真が紹介された。
現地ではシリアス、悲惨さに傾きがちな状況があると思うのだが、こうした面白さをもってアプローチする手法は、行政的、保健福祉的な発想の囚われ(※職業柄どうしてもそうなる。)から抜け出した物の見方をもたらしてくれ、個人的には非常に有益であった。



全長10mの巨人族(水玉)も「有益だよ☆ピカピカしましょう☆」と言うてます。
また巨人だよ・・・発育いいなおまいら。



事前に募っていた一般参加者らとともに場所を暗がりへ移動し、ワークショップでPiKA PiKA体験が行われた。
みんな頑張って描きよし。小唄氏は身内なのでそのまま参入。
外側から撮ろうとしていたら電話が鳴った。
「マーさんも入って問題ないそうです」あら。



( ー_ー)ノ いく。 


次回に続く!
PiKA PiKA初体験。
 ★Link http://d.hatena.ne.jp/MAREOSIEV/20100328