12/15(火) 寒波でつらい。つらい。つらい。
いつものように死んだ目で家に帰ると、ポストに二通の封筒が。
封筒。最近見ないですよね。いただくのは久々です。犯行予告でしょうか。裁判所からの訴状でしょうか。ドキドキ。
( ´ - ` ) 差出人はどなたでしょうか。。
おたより。この時代に封書はフィルム写真のような存在の手触り感があります。フィルム派のみなさんは書簡をやるとハマるのではないでしょうか。
なんでおたよりをいただいたかと申しますと、奈良市写真美術館で催されていた写真展について、11月に訪れて拙blog『写遊百珍』にてレポを書いたのですが、そのお礼状でした。ひええええ。恐縮すす。ふとんに逃げ込みそうになる。ひええええ。
文章というのは、たとえ出版物が店頭から消えても、何らかの形で残り、こうして写しが生き続けることを実感しました。大先輩の対談、インタビューが数十年の月日を超えてリアルタイムで生きてくる。ありがたやー。プリントされた写真もそうですね。紙という媒体の強さです。今や動画一色、YouTuber一人勝ちみたいな現世ですが、Google LLCがサービス提供を終えたりサーバーがクラッシュすれば、明日から一瞬で「無」になります。紙はテクノロジーの激変の中でもゲリラ民兵のように、潜みつつ何かしら生き延びてゆく強さがあります。
話がそれました。
おたより、ありがとうございました✨
件の展示レポがこの回です。会場が撮影禁止だったので、作品のビジュアルが分かりづらいですが、80~90年代は、今の時代の「路上」「街」とは全く意味が異なる、そのことを痛感したスナップ写真群でした。現代への怒りと悲しみが筆を進ませます。ちくしょうがあああ。うがああああ。
( ´ - ` ) あああ。
写真集『大阪環状線 海まわり』がめちゃ欲しくなったので、古本サイトを調べましたが、そもそも在庫すらない。ですよね。この展示を観たことで、大阪の写真家の系譜、特に都市スナップの写真家をもっと追っていこうかなと思うようになりました。
実はこの鑑賞時、妹尾氏ご本人が会場におられたのですが、教え子の方?の写真を見ながらその場で講評が始まり、何でも撮るのではなくテーマを絞り込んで撮る方が良い、例えば建物の壁ばっかり撮る写真家とか・・・と言い、例に挙げられたのが、まさかの石内都(『yokohama 互楽荘』あたりの初期作品では、まくれ上がったビルの内壁をモノクロで生々しく撮っており、それは内臓やただれた衣類のよう)。石内都が「建物の壁」の代表例で引用されるのを初めて見て、謎の衝撃を覚えました。さすがだなあと仲間と共に唸りました。
2通目の書簡は、フォトグラファーのsunsara・三井弘子氏。
とても凝った封筒で送られてきたのです。おしゃれ嘆願書のような封書でした。(筆者は語彙が貧困層です)
最初、全く身に覚えのないお名前だったので、人違いなのではないか、あるいは身近な誰かが嫁いで苗字が変わったのを機に、下の名前もろとも変更したのか、結婚、うぬ、結婚で下の名前も変わるのか?>? と一人で混乱踊りをしていたのですが、そんな凝った友人知人は身内にいません。おたよりの書面を読んでも「???」と頭をひねってましたが、あっ、そういえば、12/12(土)「KOBE 819 GALLERY」でのヒガシジユウイチロウ個展『A=A A≠A(Ring)』トークイベントに来ていただいた方でした。うわあ。ありがとうございます。その場は私のお名刺を一方的にお渡ししただけだったので。こんなご丁寧な文章を。ありがとうございます。
あちこち旅をしていて、どこにおられるのかも謎、という情報だけを得た(つまり得てない)わけですが、同封されているチラシで、グループ展を開催中ということが分かりました。
『三つの部屋』という展示を神戸市長田区二葉町の「city gallery 2320」で開催中とのことです。(【会期】2020.12/5(土)~12/20(日)) ご案内ありがとうございます✨