写遊百珍

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ生・TA。各種講座のレポや、関西・東京の写真展、アート展示を特集。

【ART】2020.10/31_奥大和 MIND TRAIL②(吉野エリア_花矢倉展望台、吉野水分神社~力石咲、木村充伯)

「奥大和 MIND TRAIL」吉野エリア・第2弾は、吉野山の山道に分け入りながら下っていきます。yamaだ!yamaだ!! からだの奥がよろこんでゐます。おもしろ&知的なアート作品もあるよ! 力石咲さんの発想は学ぶべきところがあります。

「人間が知性を持っていたのではない。自然との折り合いの中で知性が磨かれたのだ。」と偉い人も言っています。うそです。

 

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前回のおさらい・今回の眺望。

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地図で言うと、「Y11」を終えた後から、Y14、Y15あたりを巡って、また山の中に戻ってY16~Y20へぐるっと回ってくる経路のレポになります。

 

 

 

 

 

◆花矢倉展望台への山道

どこからが吉野山だったのか分かりませんが、たぶん駐車場の時点で地形としての吉野山には入っていたようです。ようわからんな。金峯山寺がひとつの大きな入山の証、西域への踏み込みとなるのでしょう。ぜえぜえ。目指す「花矢倉展望台」は頂上ではありませんが、眺めがよいとのことで、そこに作品があります。そこまで作品がありません。歩こう。

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杉林以外の場所は植生が色々ぐしゃっとしていて、中でもシュロの存在感がでかい。意外と南方の勢力が旺盛で、概ね青々としていて季節感もよく分からないことに。本当に秋ですかこれ。

 

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11時を過ぎたあたりです。既になんかこう、小腹が空いてきた気がするし、ひと仕事終えた感じがあります(※まだ何もしていない)(※参道の店をひやかしてきただけ)。

 

杉林の中を走る車道の脇を歩きます。ここにきて作品もなくなり、「歩くだけ」になってしまった。わあい。やや上り坂なのもあって、いよいよマインドなトレイルが本格化し、4人はそれぞれの人生を振り返ります。完。

 

 

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( ´ - ` ) 人生の日差し。ますます季節感がない。歩くというのはどこかに向かうから意味があって喜びがあるのか、どこにも辿り着かない歩きに喜びはあるのか、いやロックダウンの中で人々は歩く喜びすら奪われ、その行為の意味を深く思い知ったはずだ。そうだ。太陽の下で緑に囲まれながら私達は、汗をかいて歩き回りたかったんだ。そうだったはずだ。そうー

 

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杉がたくさんあります。ぞわぞわ、ぞわぞわ。杉の木を数えながら歩くとバグりますよ。一度やってみてください。

 

 

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ススキはまだ穂がみっしりしていて赤黒く、別の生き物みたいでした。吉野はやはり暖かい地域です。後に登場する天川村に比べれば、同じ「奈良」で括ることができないぐらい別物か。

とにかく暑い。日陰に入ると寒く、日向はかなり暑く、寒暖差が極端です。そこに徒歩の運動発熱が加わると、汗ばんで、暑さと汗冷えで寒暖差が1.5倍です。あわわ。衣服のレイヤー調整が難しい。ダウンとか着て来たら暑すぎてしにます。仲間がこないだ中判カメラを買わはったんですが、持ってこなくて正解でした。重量は凶器。

 

歩いていると左上、山手側に廃集落のような、ボロッとした家屋の立ち並ぶ後ろ姿が見え、非常に気になります。ここに滅びた集落があるのか・・・?それともただの廃屋、納屋? もういい歳なのでそこまで潜入意欲はないですが、純粋に集落単位で廃になっていると実に気になります。ソワソワ。

 

「太鼓判 花夢花夢」という大きな宿を通り過ぎ、「これってカムカムって読むんかな」「そうみたいですよ」「アチャー」などと舐めた会話をし、「桜美荘たいら」を過ぎてしばらくしたあたりで、マインドトレイルの何の表示も案内も出てこないので、「道あってんのかな」「今どこ」と懸念。マインドトレイルの奥が無意識へと通じます。危ない。

YAMAP確認したところ、微妙に展望台へのルートから外れていることが判明。まじすか。外れる道があったのか。いや全然わからん。公式MAPでは太い道が一本しか描かれていないが、太い道がもう1本外側にあり、後者を誤って進んでいたことが判明。そしてすぐに戻れる道があるっぽいことがYAMAPで確認される。こういう時はGoogle Mapもかなり適当な道しか出してくれないので逆に遭難します。YAMAPの力を実感しました。

脇へ入って、上の方にロッジなどのある通りを抜けていき、本来の道へ戻る作戦で何とかリカバーします。汗が出ます。「吉野山1980 インテリア&カフェ」の前を通って上ります。民家とお宿の集落で、けれど廃屋があったりして、謎も残しつつ。

 

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木がたくさんある。廃集落が隠れているかもしれませんね。どうかな。そら源義経も身を隠しますわ。

 

本来の道に戻ると、うねうね道を上っていきます。登りばっかりや。仲間もだんだん疲労がにじんでいます。なんで人は山に登るんでしょうね。痩せるからかな。炭水化物を好きなだけ摂って暮らすためには山に登るしかない。

 

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11:40 大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)を発見。

これ起点ですかね?? どこからがスタートなのか全然分からん道ですが、凄い道です。このごく普通の階段道が、吉野山から熊野三山を結ぶ修験道の道です。全長100㎞。長いのか短いのかよく分かりませんね。長いけど。全縦走で6日間ぐらいですか。たぶんこれを使って南下していけば、まず山上ヶ岳大峰山)に辿り着くと思います。ただし途中から女人禁制なので脱落者が出ます。

 

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だんだん皆さんが辛くなっている様子。お顔がお通夜です。

 

※全てが上り坂です。

 

( ´ - ` ) 写真にすると分かりづらいものベスト10に必ず入るのが「上り坂の傾斜」です。ゆるく見えるけど上り坂なのです。いい歳をした社会人は多かれ少なかれ、スキルアップと年収向上の代償として、下半身の筋力を失っています。そうしてみんな削られていきます。MIND TRAILの真骨頂です。この道は心。駆け巡る何か。ポポポポポ(削)。

 

でも要所要所にトイレが出てくるのがさすがというか有難い。 

 

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11:48 展望台への案内が見えてきましたよ。看板を見るとフォントが気になる。

 

◇花矢倉展望台(『TELEPHONO TRAIL』『distance.3』)

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11:50 花矢倉展望台。

観光地に富士フィルム、これぞ日本の観光地の原風景でしたね。観光とフィルム!観光とは国土の身体化と拡張!フィルムと国土は一体だったのです!(バーン)(机をたたく) しいたけ飯の押しが強いですが、ここに作品があります。妙なマシンがそれです。

 

◆『TELEPHONO TRAIL』毛原大樹

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( ´ - ` ) 分かったようで分からない。目。

 

電波を受けるバッジを持ってヘッドホンを耳にすると、交信装置を介してネット上の仮想の場所「telephonotrail.com」から音声信号を得て、どこかで鳴っている音や声が聞こえてくる。ヘッドホンを見ながら見やっている吉野の景色と、どこかの場所の音とが重なり合うという仕組み。

形のはっきりしない電子音楽ぽいものが流れていて、そこに何か人の話声のようなものが時折混じる。

どこか奈良の市街地で録られた音声が混線しているのかと思ったが、どうもリアルタイム交信でもないようだ。

 

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吉野 is 吉野。

 

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装置を使ってみた限り、この装置の周りの音が収音されているようで、話し声がヘッドホンから聞こえたとの証言あり。今のところは現在地限定のようです。これが同時多発的に色んな所で展開され、音情報が立体化したら面白いだろうなと思いました。

 

◆『distance.3』oblaat

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 ( ´ ε`○ )  キュッキュッ。

 

「花矢倉」という地名の由来について『あなたは知っていたかもしれない』『しかしあなたは、知らなくてはならない』と語りゆく。語ることを語る。語るとは糸を手繰り寄せること、その糸が歴史を、過ぎ去ったことを結んでいるとき、距離の遠さと物証の少なさにより、糸の長さと強度は変わり、朗読の強弱と声色はそれを反映する。断言を避けながら、ここにかつて「世尊寺」という建築があったこと、打ち壊され展望台して開け、過去を伝えるのは鐘だけだということの不確かさの奥に、兄に追われた源義経が、雪を踏み歩くときに鳴らした「キュッキュッ」という音を思い起こす。

 

 

展望台から道に戻り、10分もしないぐらいで、吉野エリア最奥となるポイントの神社に来ます。

 

吉野水分神社(『水面 -minamo-』)

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12:07 吉野水分神社

「水分」で「みくまり」と読むです。「水配り」の神から来た名称のようで、更に響きがなまって「みこもり」と、子授けの神社となったらしい。仲間らとは集落の水の分配を巡って治水の統治をしていた主、というイメージで議論していましたが、日本神話に出てくる水を司る神(天之水分大神)を祀る、というもっとスケールの大きな話だった。合掌。

 

神社の建築がすごくて、異様な迫力がある。広さはコンパクトに、台形にぎゅっと高く積んでいる。情報量の圧縮と積み上がりがすごい、どういう発想なんですか(驚嘆)。

 

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形状がとてもコンパクトで、門をくぐると長方形の空間になっており、真ん中は木が植えてある小さな庭のようになっていて、正面が幣殿、向かって右が拝殿、向かって左の3つ並んでいる写真の社が本殿。3棟繋げていて迫力がすごい。この密度の迫力は半端ではない。建築した人めっちゃすごい。

 

あっポストがあります。

 

◆『森の中の図書館』

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各エリアにポストが点在していて、参加アーティストをはじめとする様々な人がセレクトした書籍が入っている。土地、体験と知恵や思想が出会う仕掛け。

ダイアル3桁の鍵番号はWeb上から調べると入手できます。

ガチャ。

 

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写真集『TOBIKERA』(小檜山賢二)のチョイスが抜群すぎる。渓流とトビケラは切っても切り離せない。ここで出さず何を出すという感じです。

ナウシカ選んだ人えらい。

 

 

◆『水面 -minamo-』上野千蔵

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拝殿にディスプレイ、奥大和の渓流の水面が映えます。姿かたちを変え続ける「水」は生きているように激しくて鮮やかです。これは暗くなってからの方が神秘的だし、装置が背景に溶け込んで良いと思う。全体が明るいと、相対的にディスプレイが小さくなり、建築に飲まれてしまう感。

 

ここで水のクリスタルブルーを見ておくのは、天川エリアで本物の渓流のブルーと対峙するための前哨戦です。夏だったら良かったんですけどね・・・ 今の時期は水に触れたら、しにます。

 

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幣殿。子守を祈願するようです。

 

12時の放送が流れます。いつの間にかいい時間でした。なんで境内全体を俯瞰したカットを撮影してなかったのか意味が分かりません。ない。ないぞ。地味に疲労が脳に来ていたのかもしれません。こうして人はたやすく遭難します。MIND TRAIL完。

 

 

終わってはいけまsん。がんbろう。

 

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歩いてたらこういう装置があって、水を分けて各戸に配ってるとしか思えなかったので、水の統治がテーマなんだなと思ったわけです。マジでこれ何すか。

 

 

◇下り路(→如意輪寺への山道)

少し道を戻って、今度は「如意輪寺」に向かって下りる山道へと入ります。最終的には、元の金峯山寺の参道へと戻ります。水分神社から道を間違うと、吉野山の頂上にあたる金峯神社に行ってしまいますが、方向が真逆なので詰みます。あぶない。

 

◆『鹿のパネル』木村充伯

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( ´ - ` ) うむ。鹿だ。

 

平板の鹿。比喩にしては直接的すぎるし、毛が生えている。

毛の生えた板。そうだ毛のせいだ。何か気持ち悪いなと思ったが、それは平面作品として処理できない曖昧な「毛」という物性が、生き物としての印象(混乱)をこちらに与えるためだと思うですよ。これが茂みにたくさんあったらぞわっとしたとおもう。

 

Web解説では他に複数の作品があることが仄めかされていたが、あたりを見渡してもそれらしいものはなかった。う-ん。また行方不明か… 正解はもっと先にあります。

 

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「さくら咲競プロジェクト」、桜を植えて発育を企業が競うという企画でしょうか(違う)。どうも競争原理のディストピアを空想すると盛り上がる性癖がありまして。

まあー吉野山とヒトとの付き合いも1300年、桜の木々も土壌も何かしら弱ってきますわね。てこいれしないとだめなんでしょうね。そういう取り組みです。

  

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12:31

あからさまな山道が出てきました。がんばって下りましょう。山道も人生も下り道の方がきついと言われています。あああ(鬱)。

 

 

◆『力石咲ワイルドライフ力石咲

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これは面白かった。パッと見は、アートイベントあるある企画に見えるが、よく練られている。

杉林の山の中という現場と、作者の「編む」技術とを実践的に結び付けて「暮らす」ことの新たなイメージを立ち上げていた。イメージは受け手の想像力によってではなく、作者の力仕事、技術による圧倒的な規模と物量によって起きている。観客はその世界に投げ入れられ、解説に触れながら、知恵とユーモアに発見を見るのだ。そこには亜流の(そして真っすぐな)「ディスタンス」が編み込まれていて、「新しい生活様式」の異形の姿、現在進行形のユーモアとして鑑賞することが出来る。

 

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まずもってこの宇宙服ならぬ森林スーツ、なぜやたら膨らんでいるのか、転がって跳ねるつもりなのかと思ったら、自然の中なので獣や枝から身を守るためのオーバーサイズだという。もちろんこの造形により自然と「ディスタンス」も確保できる。口元に当たる球体はマスクで、杉の葉を詰めて抗菌作用によって防毒マスクとなる。うわあ。おもしろいぞ。防毒マスクおもしろいぞ。

実用性はないが、見たてのアイデアとして大変面白い。逆を言えば、私達が日ごろ着用している市販のマスクも、唾液の飛沫を防止するなど一定程度は効果はあるだろうが、ある領域からはフィクションというか、実用性よりも、着けること自体に意味があるという代物だろう。そんなことを顧みさせる。

 

驚くべきはシェルターで、作品というより本当に仮設の避難生活の場に近い。

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シェルターは杉の木を編んで組み上げ、杉の落ち葉を重ねて屋根にしている。今の時期、朝晩はめちゃくちゃに寒そうだし、雨が降ったらさすがに体がもたないだろう。夏の晴れた日はそこそこ過ごせそうに思う。

透明な容器に入った、ぐにゃぐにゃの和菓子のような、色の付いた皮のようなものは、「葛器」ですって。吉野名物の「葛」です。

葛は冷えて乾燥すると固まるので、皿や器、フォークをこの場で作って食器にしている。食べることもできます。とはいえ、葛でできたフォークを実用に用いるのは無理だろうし、冷えて固めた葛を食べても何も美味しくないはず。あくまでこの「ワイルドライフ」は、ありうる可能性のイメージを具現化したということだろう。

動画では出来立ての葛器が映っていたが、つやつやしていて、立体性があった。1か月近くも経つとかなり萎びてくるようです。

 

 

YouTubeで作者が各要素・パートのメイキングと趣旨を、とても端的に紹介してくれていて、とても面白いので、ぜひ動画を見ましょう。このブログいらんやん。ははは。

( ´ - ` )、 まあね。

 

 

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『山でのひとり暮らしは不安です。』からの「信仰」。

お地蔵さんというわけですか、手編みで信仰の依り代を作る人を見るのは初めてな気がする。確かに山の夜は不安。自然に飲まれそうになる。

 

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「サバイバル」と言うまでには人間本位ではなく、逆に「自然への回帰」とは言い切れるところがない、人間味を過分に残したバランス感覚が、私にとってたいへん理解・共感できるところだった。作者の手芸によってもたらされるポップさは、思想としての「自然」ではなく、趣味的な・オルタナティブの色合いをかなり帯びている。

これらの装置や装備は、ここでリアルに住むには緩すぎ、実用性がなく、しかし空想にしては物量も力量も半端ではない。そのアンバランスさが、「ワイルドライフ」=想像力による選択肢の拡張の産物であり、「自然」の真っただ中に暮らすことを二次的なものとして提示してみせる。それは暮らさなくてもよいことを十分に認めるという選択肢を備える、知的な戦略である。

 

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その最たるものがAmazonの箱です。

これは廃材利用で屋根にしているなどではなく、ワイルドライフが外部(=都市生活、経済)と切れ目なく接続・循環していることを強烈に意味している。作者はまず、ここで食べるための食品をアマゾンの注文により届けてもらう。その時に用いられるのが経度と緯度を記した「住所」だ。この地は都市システムからの隠遁、切断の場ではなく、逆にどこまでも緩く「接続」できることを示している。

そして作者は現地に落ちているゴミ(=都市生活から持ち込まれたもの)を収集し、細かく切り刻んでヒノキや杉の削り節を入れてポプリを作り、メルカリに出品、Amazonの空き箱に入れて発送する。

 

都市や資本主義経済といったシステムと「自然」とを温和に、緩やかに繋げ、自分の手でできる範囲で「暮らし」を拡張する試み(もちろん超人的な力量と技術の賜物なのだが)、ウイットに富んだ遊び心(=not思想、主義)こそが、嘘や誇張のないリアリティとして私の胸に響くものであった。

 

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実際のメルカリ出品画面。都会のゴミと吉野山の香りで作られたポプリは3千円で売れていた。他にも「葛器 スプーンとフォーク」(9千円)、「吉野杉の防毒マスク」(2万2千円)があった。実用品ではなく美術品の扱いなのでお高いが、逆にコレクションするなら安いとも言える。

 

 

◆『吉野の時計』井口皓太

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QRコードで場所とか時間を投稿しよう、

 

( ´ - ` ) してない。。忙しくてな・・・ 山を下ったり撮影するのに・・・

 

 

◆『森と鹿』『森の中へ』木村充伯

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この2体でそれぞれにタイトルが付されているのか、別の作品が近くにあったのかが分からない。鹿です。向き合う鹿。かわいい。私は目が悪いので分からなかったが、写真をアップにすると毛がモフモフしていた。現実の鹿の毛並みはツヤァとしているが、本作はぬいぐるみのようなモフです。

向き合う姿が実にいい。

 

◆『鹿が見てる』木村充伯

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鹿シリーズのラスト。鹿が見てる。見られてる私たち。モフッとしたお尻がよろしいですね。おしり。

これ本物の鹿から見たときにどう見えてるんだろう。私らがマネキンを見るような気持ちなんだろうか。

 

下ると少し開けてきました。

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12:46 日拝地蔵

何もないですが、道中のランドマークとして明快。

お堂の上に更に重ねてあり、重要なのかも? 特に由来などわからず。

 

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ここからの下りがそこそこ長い。下り道というのは下り続けるということです。言葉遊びのようですが、足腰、膝にとっては重大事。ダメージ蓄積大会になります。ハイキング程度の軽い道ですが、今年のコロナで民は足腰が弱っています。

 

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石段。見た目は綺麗だが、なかなかにいやらしい。歩幅のペースを崩されるうえに、毎回同じ方の足で着地するので、膝ダメージ蓄積地帯となります。

 

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地図に危険マークが書いてあったが、このあたりらしい。スリップおそれあり。確かにこの地面は粘土?か岩かで、濡れてるとトゥルッ。濡れてなくてもズルッ。

 

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呼吸を自然にあわせます。

フーッ。

 

雑念が消えてゆく・・・。

 

 

都構想・・・

 

 

住民投票・・・

 

 

( ´ - ` ) トランプ vs バイデン・・・。

 

 

邪念しかありませんでした。詰みです。

 

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( ´ - ` ) 懊悩が強すぎてほら貝でも吹かないとだめです。麓の参道で5万とか7万とかで売っています。高級コンデジよりは安いです法螺貝。

 

危険マーク以降は手すりロープがずっと渡しかけてあるので、たいして危険ではない。ただし舐めプすると危ないです。姿勢よく歩きましょう。 

 

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13:05 山道を下りきる。わあい。

ここからは車道に合流して如意輪寺へ向かいます。駐車場&トイレがあって至れり尽くせり感。皆さんもそこいらで済ませないで、トイレを活用しましょう。

 

このMIND TRAIL矢印が出て来たら正解ルートなので、とにかくシールを探しながら歩きました。出現頻度が一定ではないので、出てこなくなると不安になります。たいがい出てこなくなった時は道が間違ってます。役行者は偉いなあ。マークなしで歩いてたんですよね。 

 

 

続いては「如意輪寺」からの下山、昼飯へ。

 

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