写遊百珍

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ生&TA。各種講座のレポや、関西・東京の写真展、アート展示を特集。

【飲食店】串串 四川火鍋 難波店(老成都串串)/中国料理店

【飲食店】串串 四川火鍋 難波店(老成都串串)/中国料理店

 最近、大阪では「中華料理」ではなく「中国料理」店が増えてきているとの報が仲間からもたらされた。素材や食べ方が本場のスタイルに近く、店内も中国語が飛び交ったりしているらしい。早速、忘年会の場にセッティングされたので行ってきました。

終盤の図。湯気が辛い。

 

お目当ての中国料理店「串串」(くしくし)、場所はミナミの道頓堀川からひとつ北の通りだが、水商売の店、ホストクラブなどが圧倒的に多い。日本人で飲みに行こうとするとスルーしてしまうような通りだ。その店舗の隙間に中国料理屋がちょいちょい入ってきているようで、今回行った以外にもその系統の店もいくつか見られた。旅行客や留学生の間でニーズがあるのかもしれない。

 

さて、「メトロポリタンビル」のホテルの向かい側、Google Mapでは間違いなく「ここ」を指しているのだが、どこだ。

どこだ。

圧倒的に「そっち系」の店がゴリゴリ来ていてどうも入りづらい。そもそもホットペッパー上の表記と看板の店名が違う。なんだよ「老成都串串」って。でも串って言ってるのここしかないしなあ。けど店の前に誰もいないしなあ。こええ。

 

Twitterで確認すると間違いないとのこと。はあい。

 

ガチャ。

 

ちゃす。

( ´ -`) 普通に賑わってた。

なんですかこの地元のランチ時間帯の感じは。

店の外からは、このアットホームな地元感は全く想像できない。

 

さて料理は、基本的に鍋を卓上に置いて、注文したものをぐつぐつしたり、冷蔵ケースに並ぶ「串」ものをバイキング形式で取ってきて鍋にくべるスタイルだ。

こんな感じで標本のように串が無造作に積まれている。1本どれでも70円。肉あり野菜あり。中国語で単語が書いてある。無いのもある。まあホルモン焼きの上位互換だと思えばいい。

タレは自分で好き勝手に調合して作るシステム。一応、壁に標準的なレシピは貼ってある。これを無視して混ぜてもだいたい普通に食べられる。ただし酢の入れ過ぎは味のベースが吹っ飛ぶのであまりよろしくなかった。

あと、味変を欲張って、同じ皿で何度も大量に調合を重ねていくと、後に満腹になってきたあたりで「タレに付けて口にした瞬間に、味がヘヴィすぎて脳が嫌がる」という現象が確認できた。想像以上に脳の処理系には負荷をかけているらしい。味とは何なのか。ぐえっ。 

下の写真は、鴨(アヒル)の血。固めてあって、ぺろぺろとしており、血には見えない。

鍋をくぐらせている間に行方不明になり、長時間ぐらぐら煮続けてしまった後でも、この形は崩れていなかった。ますます製造方法が謎である。ぺろんぺろんやわらかいレバーみたいな触感です。ぺろん。

店には色んな部位の肉があって、飽きない。鍋がそもそも、辛くない汁と中辛の汁とで半々に分けることが出来るので、単純に同じ具材で2通りの食べ方ができる。更に個々人のタレの調合が全く違うので、味の分岐は何通りにもなる。中辛の方はかなり強い効き目がある。激辛カレーのような、刺す・焼くタイプの辛さではないが、気付くと上半身や額が汗をかいていた。そして唇の周りがヒリヒリする。 

見るからに変な色の鍋。総じて地味に辛い。串がめちゃくちゃ長くて油断すると目を突きそうになる。眼鏡着用者の方が断然有利。

更にはなぜか子犬の絵が描いてあって、辛い汁で汚されていくのを見ていると店員のマゾヒズムさが伺えて良かった。(※曲解です) 

タケノコやエビでインターバル。地味に暑くて熱くて辛いためか、スポーツに近い感覚になってくる。人によってはカプサイシンによって(?)チャクラがやたらめったら開いて汗が噴き出し、生命力が垂れ流しになります。意識の高い読モなどはよろこんで汗の粒とともに「食べて痩せられます!」などと投稿することでしょう。人によっては実際下手するとかえって痩せそうなぐらい汗が出ます。  

ここでこの夜、最も気になる子が登場した。『江小白』(ジャンシャオバイ)なる酒、小瓶に入った透明な、Facebookっぽいラベルで、文系大学生・旅人風のキャラクターが脇に添えてあったり、日本の風景イラストが描かれていたり、見た目がまるで酒っぽくない(薬品、エタノールっぽい)。

口にすると独特の風味から入ってくるが、後にはあまりの残らず、ローカルなテキーラといった感じだ。40度もあるので油断するとかなり危険だが、美味しい。美味しいので調子に乗ってしまう。すいすい。普通に美味しい。買えるなら中華街で買っておきたいぐらいだ。 

 

終盤になると鍋の色と香りが当初から違うものになっていて、鍋自体がはらわたのような、不定形の何かになっている。香りも地味にすごい。辛い方の鍋に行くと煙が辛いため、目がイヤイヤして涙が出る。

シュゴオオオオ。臓物じゃあ。店内のいずれの卓上でも同じような光景が繰り広げられていて、地味にテンションが底上げされている。四川料理の底力を知った。とりあえずわけが分からないがテンションが上がっているのだ。そのまま体に入れると生命力を削られるから、体が必死でこの香辛料の沼を克服していこうと戦っているのが分かる。スポーツと大差がない。

その場にいると楽しいの一言だが、帰宅すると、自分が動き回ったところ全てにこの火鍋の臭いが付きまとって、それはそれは無気味なぐらい強かった。店の亡霊だ。脱衣場と脱いだ後の上着・ズボンなどは悲惨で、辛くて酸っぱい中華の臭いが立ち込めていた。リセッシュが全く通用しない。振り掛けた後を嗅いでみると、火鍋の辛い臭いとリセッシュの「臭いものにフタ」臭とが並存しているようだ。なんてこった。

しかし翌日の晩、風呂に入っていて気付いたのだが、衣類だけでなくどうも自分自身の汗がそもそも店と同じ臭いを発しているらしいのだ。なんということだ。出勤日でなくて良かった。

〆の麺はすこぶる良かったが、この時にはもう満腹中枢が限界でした。ああ。なんだかんだで美味しかった。ミナミの撮影がてら、翌日が休みなら別の店も試してみたいところだ。 次は幅の広い麺を〆にして・・・。衣類が全滅するのは痛いが・・・。

( ´ -`) 完。