写遊百珍

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ生&TA。各種講座のレポや、関西・東京の写真展、アート展示を特集。

【diary】H30.8/17(金)富田林脱走の男・樋田容疑者、手配書。@梅田

【diary】H30.8/17(金)富田林脱走の男・樋田容疑者、手配書。@梅田

 

8/12(日)晩、富田林警察署の留置場で拘留されていた男が、弁護士との接見後に脱走してから、早くも週末を迎えた大阪。梅田の歓楽街では、気付くかどうか微妙な「手配書」が張り出されていた。

 

 

 

3年前からほぼ毎日のように梅田を撮り歩いて帰宅する私だが、このような「手配書」が街に張り出されたことはなかったと記憶している。それだけ重大な出来事なのだろう。むろん、阪急東通り商店街は曽根崎警察署のすぐ傍であるから、警察の責任と面子にかけて、対策が必要であったことは言うまでもない。

 

犯人の樋田容疑者は、自転車や原付を調達しつつ、ひったくりで現金を確保しながら逃走を続けているらしい。23日間の逃亡の末、GW前に捕まった愛媛・今治の脱走犯、平尾龍麿が、空き家で潜伏し続けて生き延びていたのとは対照的だ。定住ではなく移動、むしろ漂流とでも言うべき形によって生き長らえるというのは、まさに都市生活の本質であるように思える。

 

しかし、地味な手配書である。柱の中央に堂々と貼られているのだが、すっかり酔客の往来、蛍光灯のしらじらしい明りの陰に追いやられている。"樋田淳也"なる逃走犯はまるで、複製・増殖されたTVイメージの劣化版となって、むしろ匿名化し、都市に溶け込んでいるようにも見えた。不思議な感触であった。私の中で、この男は一個の「犯罪者」から、イメージの複製へと成り代わってしまった。

 

 

8/17(金)夕方、富田林署捜査本部が樋田容疑者の動画を新たに公開したことによって、"樋田淳也"の新イメージがまたTVで改めて繰り返され、我々の印象も更新されることだろう。脱走犯は都市に溶け込むのか、弾き出されるのか。