【ART】MASK_Open Storage 2014 -見せる収蔵庫-(2)
大阪、住之江の近くにある北加賀屋の倉庫群の一角に、大型アート作品が集結している…\(^o^)/
MASKレポ続き。
久保田弘成「大阪廻船」 ≪2013≫
「はあ、ボートですな」正直、それ以外何も思わなかった。動画を見るまでは。
目で静物を眺めている分には単にボート。しかし久保田氏の真価は「廻す」ことにある。なぜ廻すのかは調べていないので不明。廻し方はシンプルで、台の両脇から軸を通しており、ぐるぐる回転させる。
ボートに限らず様々な車を回転させていることを知り、なかなか恐ろしい作家であると認識した。
調べてみると、2013年「能勢電アートライン」で屋外に白い車の型(トラバント)を展示していたのがこの久保田氏であった。本当は電車でも回すつもりだったが諸般の事情で没になったとか。阪急電鉄が本気で嫌がりそうな企画で興味深い。
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これは??? 製作中??
金氏徹平「Model of Something #6」 ≪2013≫
コンセプトは分らなかったが、美しかった。
さて…会場の真ん中に立つと、正面きって現れるのは、ヤノベケンジの流儀:巨大オブジェ。
・左「ジャイアント・トらやん」(720×460×310cm)
『子供の命令にのみ従い、歌って踊り、火を噴く子供の夢の最終兵器』(公式HP)とあるとおり、火を噴く。相当かっこいい。
明和電機の作製した電子楽器「オタマトーン」が巨大化したもの。ジャイアント・トらやんの頭部の変換パーツ。「京都国際映画祭2014」で京都市役所前に登場した。
・右「サンチャイルド」(620×444×263cm)
『3.11.東日本大震災を受け、「暗雲垂れこめるこの空に光差し込む入り口を開く」存在として、その手に太陽を持つ』(公式HP)とのこと。凛々しい立ち姿が非常に印象的。
\(^O^)/これがデカい。RPGのボスが複数で攻めてくるときの、画面ぱんぱんの迫力、圧倒的存在感がリアルに体感できる。
写っていないが、更に左端にはこれまた数メートル規模の機械龍「ラッキードラゴン」が控えていてますますRPG感が高い。
( ゚q ゚ )問題のドラゴン
「ラッキードラゴン」(1,000×450×1,530cm)
私は2009年「ラッキードラゴンスペシャルクルーズ」という、天満から心斎橋のど真ん中を抜けて名村造船所までこの子の後を追うツアーに参加した。最後は口から火炎放射で締めくくり。もう5年も前か。感慨深い。
※「ラッキードラゴンSPクルーズ」レポ
水都2009 ラッキードラゴンSPクルーズ(前編) - 写遊百珍
華奢でかっこいい。関節が肝で、うねうね動く。
「ラッキードラゴン」和訳すると「第5福竜丸」。
2011年11月から「なにわ時の時空館」に常設展示されていたらしい。しかし2013年3/10に経営不振から閉館。。ドラゴンが気の毒すぎる。
この面立ち、RPG的には相当な強さを誇る部類の難敵であろう。このメタリックの質感の技を活かしてメタルクウラもつくってほしい。
ジャイアント・トらやん頭部の派生パーツだけあって大きい…が、写真では悲しいかな全くスケールが伝わらないwww
「サンチャイルド」
放射能汚染有事の際の避難・防護マシーンの作製に精を出していた時代のヤノベ氏からは想像もつかないほど微細な表情を秘めたオブジェ。
新境地と呼んでも差し支えがない、瑞々しさと凛々しさ。
人間以上に、人間の情感があふれている。
胴体バラバラ。秘密基地のよう。
そして万民に愛されてやまない…
「ジャイアント・トらやん」。
子供の声にしか反応しないロボットだが、身長7.2mあり、瞬きし、両手をふりふりし、野太い獣のような声でうなり、挙句の果てに口から火炎放射という、気まぐれな神のごとき存在感を見せつける。「大きい」ということはつまりシンプルな「力」なのだと知る。物理ですね。
色々と見透かしてそうな表情がまた憎らしい( ゚q ゚ )
一堂に会した超モンスター達。出来るものなら自分だけのモンスターを呼び出して、このように軍勢を構成してみたい…。
\(^o^)/ ∴倉庫・工場と巨大アートは相性ばつぐん