nekoSLASH

ねこが超です。主に関西の写真・アート展示のレポート・私見を綴ります。

【学生】R4.10/15~11/3 「大阪芸術大学写真学科選抜展 NEXT 2022」@SONY αプラザ大阪

美大・芸大、専門学校の卒展といえば通例、毎年2~3月に催されるものだが、大阪芸術大学(略称「大阪芸大」)・写真学科の選抜展は秋にも開催されている。今回も、生徒各人の個性的なテーマや手法に基づいた作品が展開された。個人的に興味を抱いた作品・作家をレポしておく。

【会期】R4.10/15~11/3

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【写真展】R4.10/11~16_加藤ゆか「四畳半に花一輪」@enoco(江之子島文化芸術創造センター) 

東京とYouTubeをベースに活動している写真家・加藤ゆか自身のチャンネル「東京カメラ」の更新頻度が目覚ましく、YouTuber写真家と呼ぶにふさわしい。だが本質はガチな写真家であり、展示はなんと今年5回目を数える。

作品は、コロナ禍中に夫婦2人で敢行した「日本一周の旅」の写真である。ただの物見遊山の旅ではなかった。ゆっくりと、二人で足元を確かめながら、再生へと歩むような旅である。

 

【会期】R4.10/11~16

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【写真展】R4.8/27~11/6 太田順一「ものがたり ものの語りに目をそばだてる」@入江泰吉記念奈良市写真美術館

関西を拠点に息の長い活躍を続けてきた、写真家・太田順一の特集展である。本展示では5つのシリーズから構成され、それは人の生活の残響を肖像写真のように表し、そしてある種の無常観へと繋げていた。

【会期】R4.8/27~11/6

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【写真展】R4.9/17~10/15 渡邊耕一「毒消草の夢 デトックス プランツ・ヒストリー」@The Third Gallery Aya

薬効ある植物を求めた知と流通の歴史は、あらゆる人文学の領域にまたがっていた。古い書物に描かれてきた植物の図像と、植物が実際に繁茂する写真とが、数百年の時空間を跨ぐ物語を紡いでゆく。

【会期】R4.9/17~10/15

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【映画】R4.9/27上映_足立正生 監督「REVOLUTION+1」@出町座

2022年7月8日、安倍元首相を銃撃した山上徹也容疑者をモデルとした映画を、安倍元首相の国葬のタイミングにぶち当てて全国各所で上映するという企画。

見どころは、元・日本赤軍メンバーでありパレスチナ人民解放戦線のゲリラ隊にも加わった足立正生監督が、山上徹也の所業をいかに解釈したか、それがタイトル「革命」といかに関連しているかだった。

 

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【ART】R4.9/8-11・15-19 林勇気「君はいつだって世界の入口を探していた」@クリエイティブセンター大阪

大量の写真を取り込んでアニメーション化したり、他者の撮影した写真や動画を元に物語りを加えて作品化したり、活動の目覚ましい映像作家・林勇気の大規模な個展である。

CCO(名村造船所跡地)2階から4階までの広大なフロアを使い、各階で異なる展示形式をとり、新作をベースに発表していた。映像の出現や意味を探る謎めいた2階、フロア全体を大胆に映像化した3階、囁きを聴きにフロアを横断する4階・・・ それらは「主格の分散」による「ナラティブの亜空間」を生じさせていた。

【会期】R4.9/8-11・15-19台風14号接近のため9/19は閉館)

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【写真展】R4.9/6~11 湯澤洋(汤泽洋)「我我 ワレワレ」@同時代ギャラリー

作者も取材先の被写体らも、日本の大学で学ぶ「中国人留学生」である。同じ境遇の士ならではの視点でポートレイト、部屋の中を撮ったドキュメンタリー。本展示では、部屋を借りて住みついても、またすぐに進学や就職で部屋を空けて移ってゆく、その軽さを表現していた。

 

【会期】R4.9/6~11

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【写真展】R4.9/10~11/6 「ロバート・キャパ セレクト展 もうひとつの顔」@神戸ファッション美術館

写真関係者で知らない者はいないであろう、超有名人ロバート・キャパ。戦争への従軍のイメージが強いが、民衆の暮らし、異国、有名アーティスト・・・と幅広く撮影してきた。約100点の展示作品でそれら多彩な写真、特に民衆の暮らしを捉えた写真を振り返る。

 

【会期】R4.9/10~11/6

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【ART】R4.9/10~11 「表現の不自由展KOBE」@兵庫県民会館

昨年に引き続いて今年も精力的に展示活動を行っている「表現の不自由展」、4月の東京、8月の名古屋・京都に続いて、9月は神戸での展示である。脅迫や反対運動が根強いため、いつどこで開催されるのかが事前に掴みにくいイベントだが、今回は幸いにも行くことができた。

主力作品はやはり変わらず《平和の少女像》慰安婦像)《遠近を抱えて PartII》天皇の写真(の複製)を燃やす映像)だ。

【会期】R4.9/10~11

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【写真展】R4.8/19~30、9/9~20「input × output 友長勇介・西川善康写真展」@gallery176

「gallery 176」運営メンバーの写真作家2人(友長勇介、西川善康)が、各自のinput(撮影)した写真を、交代してoutputする試み。

自分の撮った写真を、他の写真家にセレクトからプリントまで一切の判断を委ね、それをお互いにクロスさせるという、写真をやっている身からすると非常にスリリングな企画だった。

 

【会期】R4.8/19~30(前期)、9/9~20(後期) 

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